Project/Area Number |
09874063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
中澤 直仁 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (90201665)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 確率過程量子化法 / 格子量子重力 / ランジュバン方程式 / 弦の場の理論 / Chan-Paton因子 / 開弦 / 多時間確率過程 / 超弦理論 / 連続極限 / フォッカープランク方程式 / 数値計算 / 拘束条件 |
Research Abstract |
本研究は、確率過程量子化法を用いて、格子正則化を重力相互作用に導入することにより、構成的場の理論の立場から定式化を行い、摂動によらない解析的研究、及び計算機シミュレーションにおける全く新しい方法を切り開くことを目的とした。 2次元量子重力理論としての非臨界次元の弦の量子論において、確率過程量子化法に基づき構成論的な場の理論を構築する点については、いくつかの成果が得られた。特に開弦を含む弦の場の量子論を行列模型から構成する事に成功し、向きつけ可能な場合と不可能な場合の双方について、開弦のChan-Paton因子による群の対象性の導入が可能となった。2次元重力理論を確率過程量子化法をもちいて量子化する立場から、時間座標として2つの時間を導入する多時間確率過程を適用する事により、その平衡極限の存在がハミルトニアンに含まれる拘束条件の閉じた代数関係により実現されている事を明らかにした。これにより、この閉じた代数関係こそ多時間確率過程の時間発展の積分可能条件に等しい事が示された。 ランジュバン方程式を用いた数値解析は、現時点では良い収束性を得られていない。これはノイズの相関関係がオイラー数を変化させるため、一般にすべてのトポロジーを足し上げる結果となる事が原因であると予想7される。トポロジーを固定するために、確率過程としてノイズを含まない時間発展を導入する必要があり、現在試行中である。 4次元格子量子重力については、3次元格子正則化により紫外発散を取り除き、確率過程量子化法により4次元量子重力における時間発展を記述し、物理量の量子論的期待値を計算する方法を確立した。今後、繰り込み群の紫外固定点に対応する様な重力理論、高階微分の相互作用を含む重力理論、ダイナミカルな自由度を含まない完全にトポロジカルな重力理論等に対応する連続極限を与える相転移を、解析的方法及び数値的方法の両方から調べていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)