Project/Area Number |
09874067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八尾 誠 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (70182293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永谷 清信 京都大学, 大学院理学研究科, 助手 (30273436)
大政 義典 京都大学, 大学院理学研究科, 助手 (30301229)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | セレン / クラスター / X線吸収分光 / XANES / PEPICO / 多価イオン / オージュ過程 / クーロン爆発 / カルコゲン / マイクロクラスター / 質量選別 / 全電子収量 / 全イオン収量法 / 光電子光イオン同時計数 / シンクロトロン放射光 |
Research Abstract |
クラスターは、原子・分子と凝縮系の中間相として注目されているが、クラスターを質量選別して構造を調べる一般的な方法は確立されていない。本研究では、自由空間中に作成したセレンクラスターについて、XAFS(X-ray Absorption Fine Structure)分光による研究を進めている。セレンは、構造や電子状態が構成原子個数と共に変化する興味深い系である。我々は、まず小型のクラスター装置を作製し、これを物質構造科学研究所・放射光施設のBL-12Cビームラインに持ち込んで、セレン・クラスターのXANES(X-ray Absorption Near Edge Structure)測定を、12.61〜12.72keVの硬X線領域で行った。クラスタービームは試料密度が非常に低いので、イオン収量法(TIY:Total Ion Yield)を用いて吸収測定を行った。クラスター源をコントロールして、Se_2のみが高強度で得られる条件と、Se_5が多く含まれる条件を設定し、各々における測定から、Se_2とSe_5のXANESスペクトルを分離することに成功し、著しいサイズ依存性を見出した。次に、X線を吸収したクラスターの安定性を調べるために、X線吸収に伴って発生する光電子と光イオンの同時計数測定(PEPICO=photoelectron-photoion-coincidence)を行った結果、荷電と原子個数の比z/nが7までの多価イオンSen^<z+>が生成されることを見出した。このPEPICOスペクトルの解析から、X線吸収により内殻に空孔が生じたのち、Auger過程がカスケード的に起こることにより、多価イオンが生成され、更にクーロン反発によってクラスターの分裂が起きることを結論した。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)