Project/Area Number |
09874118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical chemistry
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中島 信昭 大阪市立大学, 理学部, 教授 (00106163)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ネオジム / ユーロピウム / 発光 / 液体レーザー / イッテルビウム |
Research Abstract |
希土類イオンの発光は固体レーザーなど,発光材料として利用されている。これらを溶液で実現するための基礎研究を行った。ここでの基礎研究は有機溶液中で高い発光収量を示す系を見出すことである。 1. Nd錯体 核融合用レーザーの媒質は燐酸ガラスが用いられている。このため、燐を含む有機溶媒をテストした。(CH_3O)_3PO、その重水素化物、(CD_3O)_3PO、を合成した。これらの溶媒中のNd(NO_3)_3・6H_2O溶液の発光、吸収スペクトルはf-f遷移特有の形状を示した。発光寿命、7.87μs(室温)、77Kで14.4μsを得た。これらは当研究グループで見出した(CD_3O)_2SO,Nd(HFA-D)_3系の6.3μs(室温)よりは幾分長い寿命となった。しかし、大出力レーザー材料として必要な300μsの寿命に比べ、まだ、かなり短い。 2. Eu錯体 新規化合物、NaEu(3-MePySO_3)_4結晶はMeOD中でも充分長い寿命(2.7ms)を示した。これはEu^<3+>錯体の方がNd^<3+>錯体にくらべ、エネルギーギャップが大きいためであろう。 EU(bpy)_3(NO_3)_3結晶では寿命が1.1msと短くなった。硝酸イオンは寿命を短くする可能性があり、Nd錯体では硝酸イオン、水を含まないNd(HFA-D)_3を(CD_3O)_3PO中で調べるべきである。 3. 種々の試み 3.1.Nd錯体について対称配位子錯体の詳しい解析、非対称配位子による発光収量増加の試み、ポリマーにランタニドイオンの錯体をドープした系を共同実験で調べてた。 3.2.遷移金属への展開を試みた。Al(Ti)(acetylacetonate)_3については、発光すると思われる。 Cr^<3+>(acetylacetonate)_3は77Kであったが、ブロードな発光を確かめた。有機溶媒中、あるいは、ポリマーにドープすれば、レーザー媒質となる可能性がある。
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