自己修復能を有するデンドリマー型超分子の合成と機能化
Project/Area Number |
09874122
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 啓二 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50012456)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今久保 達郎 東京大学, 大学院・総合文化, 助手 (60291332)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | デンドリマー / ボロン酸 / 水素結合 / 分子集合 / ニトロキシドラジカル / 超分子構造 / デンドリマ- / 有機磁性 |
Research Abstract |
Y字型枝分かれ分子を成長単位として、水素結合などの比較的弱い分子間力によってデンドリマー型に集積する系の構築を目指して研究を行った。 成長単位となるY字型分子として、分子内にヒドロキシル基やカルポキシル基を2個有するアミンやピリジン類を分子設計・合成して、その集合状態を濃度変化として調べたが、デンドリマー型への分子集合状態を明確に確認するには至らなかった。そこで、本研究の着想の原点である、ボロン酸(-B(OH)_2)を用い、これにニトロキシド(NO)、ニトロ(NO_2)等の水素結合受容部位を導入した化合物を設計・合成した。溶解度の低いものが多く、結晶として析出するものが大部分で、このような分子でも周期的結晶配列を取りやすいことが示された。これにより、この研究目的を達成するには、溶解性と分子集合化との兼ね合いという重要な問題を解決しなければならないことが示唆された。 水素結合性分子間化合物を得る目的で、フェニルボロン酸と4-ヒドロキシTEMPOとの水素結合錯体の作成を試みたさい、予想に反してエステル化が起こり、ボロン酸エステルが得られた。この結晶についてSQUIDによる磁気測定をで行った結果、反強磁性相互作用の存在が認められた。また、このX-線結晶解析の結果、フェニルボロン酸のOH基とNOラジカルの酸素原子の間が水素結合で結ばれた一次元的鎖状配列をしており鎖間の相互作用として、メチル基の水素がNOの酸素原子にかなり接近している構造が明らかになった。磁気的相互作用は、メチル基の水素原子を介して起こるものと推定した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)