Project/Area Number |
09874143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
町田 憲一 大阪大学, 工学部, 助教授 (00157223)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 希土類金属間化合物 / 侵入型化合物 / 金属窒化物 / 気-固相反応 / 窒素固定 / 窒素吸蔵 / アンモニア合成 / 固体触媒 |
Research Abstract |
大気中の窒素を取り込み有用な物質に変えること(窒素固定)は学術面はもとより工学的にも極めて重要であるが、現行のプロセスは高圧という特殊な設備を必要としており、省資源、省エネルギーと言う観点からは問題がある。これに対し本研究では、鉄と希土類、チタン、バナジウム、モリブデン等をベースとした窒素吸蔵性金属間化合物を作製すると共に、これらの表面にN_2分子の解離に対し高い活性を有するルテニウムをベースとした触媒層を形成させ、その窒素吸蔵能および吸蔵された窒素の存在状態と反応性とを系統的に解明することで、優れたN_2分子の活性化能と高い窒素吸蔵特性を有する複合型金属間化合物を作製することを目的とした。 その結果、Al_2O_3とRu金属を共担持した希土類-鉄系金属間化合物粉末、Ru/Al_2O_3/RFe_7(R=希土類)においてN_2分子が常圧下にも拘わらず効率的に活性化され、500℃前後の温度で金属窒化物RFe_7N_Xの形で窒素が吸蔵されることが明らかとなった。また、吸蔵された窒素は金属間化合物内で窒素原子として存在することから、水素気流中、450℃で処理することで容易にアンモニアとして再生されることも明らかとなった。そこで、この複合型金属間化合物を用いた窒素固定サイクルの最適化を行うことでそのシステム化についても検討を加えたところ、現行のアンモニア合成の操業条件(圧力:150atm、温度:500℃、空間速度:15000h^1、転化率:〜15%)に対して、本方法では常圧にも拘わらずかなり高いアンモニア生成速度を示すことが概算で明らかになった。以上より、本研究で検討した侵入型金属間化合物を用いたアンモニア合成は、窒素貯蔵の機能も兼ね備えた新しい窒素利用システムとして有望であると考えられる。
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