グルタミン酸レセプターイオンチャンネル蛋白の化学選択性の新しい評価法の創案
Project/Area Number |
09874154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅澤 喜夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80011724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 正雄 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50002176)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | グルタミン酸レセプター / アゴニスト選択性 / イオンチャンネル / 脂質二分子膜 / NMDA / L-グルタミン酸 / L-CCG-IV / 膜透過性 |
Research Abstract |
(i)ラット脳より単離したGluR蛋白分子を平面脂質二分子膜に包埋した膜系において、GluR分子がアゴニストを認識して透過させるイオンの総量(クーロン数:電流値×時間)を指標にNMDAサブタイプのGluRに対するアゴニスト間の選択性を評価する新しい方法を提案した.ラット全脳より単離したGluRを脂質二分子膜中に複数個包埋したマルチチャンネルセンサーを用い,典型的アゴニストN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA),L-グルタミン酸,L-2-(カルボキシシクロプロピル)グリシン(L-CCG-IV)間の選択性を総イオン透過量の大きさに基づいて評価した.得られた選択性はアゴニストとGluRとの結合能の比と比較して,著しく縮まっていることを見出した.(Biosensors&Bioelectronics). (ii)NMDAレセプター分子種のうちε1/ζ1分子種のみを発現したCHO(chinese hamster ovary)細胞から単離したε1/ζ1NMDAレセプター分子一個を平面脂質二分子膜中に包埋し,総イオン透過量に基づいてアゴニスト選択性を評価した.ε1/ζ1分子種1分子が示した1秒間当たりの総イオン透過量は,異なる膜間においてもよい一致を示し,ε1/ζ1分子種に固有の値としてのアゴニスト選択性を定められることを見出した.(投稿中). (iii)GluR(ラット脳より抽出)を包埋したリポソームから放出されるCa^<2+>イオンを薄層ポテンシオメトリーで検出し,Ca^<2+>透過量に基づいてアゴニスト選択性を透過イオン特異的に評価した.その結果,上記3種のアゴニスト間の選択性は(i)の場合と同様に,結合能に比べて著しく縮まっていた.(投稿中). (iv)Ca^<2+>蛍光指示薬(fura-2)を用いてリポソーム内へのCa^<2+>流入量に基づいてアゴニスト選択性を評価することを検討した.これまでに,fura-2導入条件の最適化を行い,fura-2を再現性良くリポソーム内へ導入できることを確認した.今後は,アゴニスト刺激に伴うCa^<2+>流入量に基づくアゴニスト選択性の定量的評価法の確立を行うことが必要である.
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)