Project/Area Number |
09874171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
新免 輝男 姫路工業大学, 理学部, 教授 (80114510)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | シャジクモ / 膜電位 / 受容電位 / 膜電気抵抗 / 機械刺激受容 / カルシウムチャンネル / クロライドチャンネル / プロトンポンプ |
Research Abstract |
植物は様々の刺激を受容し、それに適切に反応することによってその生存を可能にしている。植物が機械刺激を受容し、それに対して反応することが一般的に知られてきた。機械刺激の受容には細胞膜の電位変化が重要な役割を果たしていることが考えられる。多細胞よりなる植物においては電位反応が複雑であり、素反応を的確に測定することが難しい。本研究においては、巨大細胞を持つオオシャジクモの節間細胞を用いて、受容電位の解析を行った。その結果、以下のような成果が得られ、これらは日本植物生理学会誌であるplant & Cell Physiologyに3編の論文として掲載されている。 (1)植物細胞の膜電位はイオンの濃度勾配よりなる受動的な成分とプロトンポンプの活動によって発生する能動的な成分よりなる。阻害剤によってプロトンポンプを止めた状態でも正常な受容電位が発生することから、機械刺激によって起電性プロトンポンプの活性が阻害されることによって受容電位が発生するのではないことがわかった。 (2)上の結果から、受容電位はイオンチャンネルの活性化によって発生することが示唆された。膜抵抗を測定するための装置を開発して受容電位発生における膜抵抗を測定した。その結果、受容電位発生時に膜抵抗が著しく減少することが分かった。この結果は受容電位はイオンチャンネルの活性化によって発生することを示唆する。 (3)各イオンの濃度勾配から考えて受容電位の発生にはクロライドチャンネルとカルシウムチャンネルが関与している可能性が示唆された。外液のカリウム濃度を上げて静止電位を0mVまで脱分極させた条件において、受容電位がクロライドチャンネルの活性化によって発生することを明らかにした。
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