Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
高分子材料の力学的特性に関する研究は,これまで主に,高分子化学的観点に立脚した微視的見地,あるいは,連続体力学に基づく巨視的見地からそれぞれなされてきている.しかしながら,分子設計により分子鎖の力学的特性を向上させても,必ずしも巨視的な力学的特性の向上に結びつくとは限らないなど,高分子材料の力学的特性は,両者の中間的な構造,すなわち高次構造に大きく依存している.このようなメゾスコピックレベルの問題を取り扱える手法を開発することを目的として,高分子材料を分子鎖の集合体として捉えた解析法について検討した.その際に,分子鎖間に働くファンデルワールス力,分子鎖間の滑り,分子鎖の破断を考慮して定式化を行った.さらに現実の高分子材料に即した分子鎖ネットワークモデルを生成法するために,セル・オートマトン法の利用を試み,本手法により種々の形態・分子量分布をもったネットワークモデルが生成できることを示した.また,このようにして生成されたネットワークモデルに外力作用する場合の変形・破壊過程について,シミュレーションを試み,力学特性におよぼす分子鎖ネットワークの形態等の影響について明らかにした.
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