Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究は,従来のフォトリッグラフィ技術と位相共役波を用いた実時間ホログラフィ技術を複合することにより,三次元微細構造を平面の積層を伴わずに一括して創成する手法の確立を目的とした基礎研究である.本年度は,一括創成データを実時間ホログラムへ書き込む手法として,液晶一括変調方式を提案し,高分子分散型液晶パネル(PDLC)を採用した樹脂硬化基本特性実験を行なった結果,下記のような研究成果が得られた.なお,液晶プ括変調方式はラスタースキャン法と比較して,高速性・PC制御性等の点で優れているという特徴を有している. 1. 液晶画像め実時間書き込み・読み出し実験 ここでは,液晶として,光透過性に優れ,高強度での画像伝搬が可能な高分子分散型液晶パネル(PDLC)を採用し,自己励起型配置で構成された実時間ホログラム(チタン酸バリウム;BT)への液晶画像書き込み,位相共役像読み出し実験を試みた.その結果,上記構成を採用することで,PCから入力された液晶画像のBT内への書き込み,および,位相共役光波としての読み出しが可能であることが分かった. 2. 液晶の強度変調による硬化深さ制御実験 ここでは,非積層立体形状創成の基礎実験として,液晶の強度変調と樹脂硬化深さの関係について,実験的検討を行った.その結果;樹脂硬化深さは照射エネルギの対数に比例し,液晶の階調を変化させることで,任意に硬化深さを制御可能なことが分かった.以上の実験的知見から,所望の立体形状に応じた階調を液晶に入力し,その強度変調光波を精度良く伝搬する位相共役波として,樹脂に照射することで,ビームスポット内において,微細な三次元構造を一括して創成できる可能性を示唆した.
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