Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Research Abstract |
本研究では,永久磁石反発形磁気浮上において,支持側磁石をリニアアクチュエータで駆動・支持する新しい形式の磁気浮上機構の開発を行った.開発した磁気浮上機構は,以下の2つに形式に大別することができる. (1) 反発力の働く方向にアクチュエータを挿入する. (2) 反発力と垂直な方向(横ずれ方向)にアクチュエータを挿入する. (1) の形式の機構としては,浮上方向の位置と振動の超精密制御機能とを備えた1自由度の磁気浮上機構を開発した. (2) の形式の機構については,以下のような研究を実施した. まず,磁気浮上式倒立振子の設計・製作を行った.具体的には,重力の代わりに永久磁石間の横ずれ力を不安定化力とした倒立振子を試作した.試作した装置は.水平軸回りの回転運動の自由度を持つレバー(振子に相当する)に永久磁石を取り付け,この磁石に対向して反発力が働くようにもう一つの永久磁石を配置し,この磁石の水平方向の運動をアクチュエータによって制御するという構造を持っている.なお,アクチュエータとしては圧電素子を用いて,その変位をてこによって拡大する機構を設けた. つぎに上記の実験装置において,レバーの変位を検出し,PD制御を行うことによって横ずれ方向の安定化に成功した.さらに,積分補償を施すことによって,精密な位置決めを機能を実現できることを実証した. つぎに,永久磁石反発形磁気浮上を利用した軸受装置を試作した.この装置では,支持物体(回転体)の半径方向の4自由度の運動を永久磁石の反発力によって支持すると同時に,支持側磁石自体をアクチュエータによってアキシャル方向に運動させ,支持物体のこの方向の運動を横ずれ力によって制御する構造となっている.アクチュエータとしては,ボイルコイルモータを使用した.この装置において,PD制御を施すことによって回転体の完全非接触支持に成功した.
|