高電子濃度窒化インジウム薄膜の極低温電気伝導機構に関する研究
Project/Area Number |
09875077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小長井 誠 東京工業大学, 工学部, 教授 (40111653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 保 東京工業大学, 量子効果エレクトロニクス研究センター, 助手 (80233378)
山田 明 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40220363)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 窒化インジウム / III-V族化合物半導体 / 超伝導 |
Research Abstract |
本研究では、超高濃度ドープInNの電気的特性を詳細に検討した。まず、(0001)Al_2O_3基板上にMOCVD法により成長した電子濃度1×10^<20>cm^<-3>のInNエピタキシャル薄膜の評価を行い、低温における電気的特性を評価したところ、3K近傍以下から電気抵抗が急激に減少するという特異な現象が見られた。このような、電気特性の温度依存性は、半導体における超伝導転移を思わせる結果である。また、この現象は磁界印加により壊れることが明らかになった。さらに、1×10^<20>cm^<-3>から2×10^<21>cm^<-3>までの様々な電子濃度を有するInN薄膜についても同様の評価を行ったところ、電子濃度が低いほど電気抵抗が急激に減少し、2×10^<21>cm^<-3>の膜では抵抗の減少は観測されなかった。なお、この現象のメカニズムとして、Inの凝集があげられるが、X線回折ではInのピークは観測されておらず、表面観察ではInドロップレットの存在は認められなかった。 また、このような特異な電気的特性を示すInNエピタキシャル膜のデバイス応用についても検討した。InN膜についてコヒーレンス長の計算を行ったところ、InNの低温におけるコヒーレンス長が1μm程度と極めて大きく、この材料が超伝導弱結合素子に有効であることが明らかになった。 さらに、固体Inとプラズマセルにより励起したN_2を用いたMBE法により(001)GaAs基板上にInNの成膜を試みたところ、X線回折測定においてInN(112)のピークが観測され、InNが成膜していることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)