Project/Area Number |
09875152
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮山 勝 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20134497)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 有機色素 / 導電性高分子 / ガス吸着 / ガス検知 / 窒素酸化物 / 光吸収スペクトル |
Research Abstract |
本研究では、有機色素を透光性無機基材上に薄膜化あるいは分散した系で、ガス吸着による吸光度変化を活用したガス検知、および電圧印加によるガス検知特性(特に定量性)の制御を目的に行った。色素には、酸化還元あるいは溶液の極性により発色を示す色素系であるNitrophenylazo-catechol(Azo catechol)とTetramethylbenzidine(TMBZ)、およびアニオンドープ等により導電性、吸光度変化を示す導電性高分子系のPoly(3-dodecylthiophene)(PDDT)を用いた。それらをガラス板、ガラス+ZnO薄膜、ガラス+シリカ微粒子、シリカエアロゲル等の基材にスピンコート(膜厚60〜100nm)、あるいは含浸(シリカエアロゲル)させ、薄膜へのガス(NO,NO_2,Cl_2等)導入による吸収スペクトル変化のその場測定を行った。発色色素のAzo catechol薄膜をガラス+ZnO基板に形成した系では、NO_2が50ppmまで480nmでの吸光度減少を示したが、50ppm以上では不安定となった。TMBZ薄膜をガラス基板上に形成した系では、ごく低濃度のNO_2により370nm、580nmでの吸光度が増大したが、4ppmで飽和し不可逆となった。導電性高分子のPDDTは、NO_2により510nmでの吸光度減少を示し、上述した色素系より大きな変化であった。さらに空気雰囲気にもどすと吸光度は1/3〜2/3程度回復した。これらから、可逆性、安定性、多様なガス種に対する応答性に課題はあるが、色素、導電性高分子によりNO_2を分光学的に検知できる可能性が示された。今後さらに、導電性高分子を主な対象に、膜への通電、基板からの電界印加による脱ドープを利用し、可逆性、定量性の向上を図る予定である。
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