ラインコンパウンドに対する新しい視点とその工学的意味
Project/Area Number |
09875170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山口 正治 京都大学, 工学研究科, 教授 (90029108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JOHNSON Davi 京都大学, 工学研究科, 助手 (70283645)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 金属間化合物 / ラインコンパウンド / MoSi_2 / 原子空孔 / 陽電子消滅 / 陽電子寿命 / 電子照射 / プロトン照射 |
Research Abstract |
ラインコンパウンドとは組成幅がほとんどない化合物である。しかし,陽電子寿命測定法を用いた金属間化合物中の原子空孔の性質に関する系統的研究の中で、MoSi_2中の平均陽電子寿命が825K(0.36Tm)近傍で増加し始めることがわかり、本年度1MeVの電子および13MeVのプロトンを100Kで照射し、それによって形成される原子空孔型格子欠陥の同定と加熱にともなうその消滅過程を研究した。その結果、以下の新しい知見が得られた。 1.MoSi_2にはNiAlに見られるような構造的原子空孔(structural vacancies)は存在しない。 2.1MeVの電子照射によって形成される欠陥は、Siサイトの原子空孔である。 3.電子照射によって形成される欠陥の消滅過程は240Kで始まり、約800Kで終了する。 4.この消滅過程は少なくとも2段階に分離して起こり。第1段階で原子空孔が移動可能となり、原子空孔のクラスターが形成される。500K以上で起こる第2段階では、クラスターから原子空孔が蒸発し、消滅サイトで消滅する。 5.13MeVのプロトンを照射すると、多量の格子間原子を含むダメ-ジカスケードが形成される。格子間原子の易動度は原子空孔のそれに比してはるかに大きいので、プロトン照射による欠陥の回復は照射後ただちに始まる。しかし、回復が完全に終わる温度は、電子照射の場合のそれと同じである。 6.1473Kからクエンチした試料にも原子空孔、多分そのクラスターが形成される。この場合のフラスターの消滅は600Kから始まり、700Kで終了する。 7.1200Kから徐冷した試料にも原子空孔型欠陥が凍結される。 現在LaNi_5系、Al_3Ti系、MSi_2(M:遷移金属)系の金属間化合物ならびにSiCについても同様に実験を続けており、これらの結果を総合して、ラインコンパウンドの構造の乱れについて新しい知見を導き出すことを試みる。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)