Project/Area Number |
09875176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
黒木 英憲 広島大学, 工学部, 教授 (80037853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 裕之 広島大学, 工学部, 助手 (90284158)
篠崎 賢二 広島大学, 工学部, 助教授 (70154218)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 高速遠心成形 / アルミナ / 低欠陥 / 高強度 / 浸液透光法 / 気泡 / 粗大粒子 |
Research Abstract |
高速遠心成形アルミナが緻密な組織を持ちかつ高強度であるのは、成形体の粒子充填状況が均質かつ高密度であることに加えて、成形中の高い遠心力により泥漿内の粗大な欠陥を成形体上端あるいは下端により分ける作用を持つためであると考えられる。しかし、従来の観察手法(光学顕微鏡,SEM)では試料の内部を直接的に観察出来ず、存在頻度の低い大きな欠陥を見付けることは容易でない。そこで本研究では、まず、焼結体から薄片を作成してTEM観察を行なうことを試みたが、薄片の作成が容易でなく、観察される欠陥が元々組織内に残留していたものか薄片作成時に出来たものかを見分けることが困難であり、観察領域も限られる等の問題が生じた。 そこで、成形体組織を3次元的に観察する手法として浸液透光法を用いて高速遠心成形体内部組織観察を試みた。しかし、本アルミナは素地が非常に微細なため、気孔やその他の欠陥の寸法が光学顕微鏡の解像度を超えてしまい、欠陥を観察することが出来なかった。そこで、より大きな欠陥が生じるように分散材量を増やして強制的に気泡を導入した泥漿を使用して、高速遠心成形法及び加圧鋳込み成形法で試料を作成し浸液透光法観察を行ったところ、特に加圧鋳込み成形体において多量の欠陥が確認され、高速遠心成形体にのみ脱泡作用があることが確認された。また、高速遠心成形法は泥漿の調整状態に影響を受けにくいことも同時に示された。 さらに上述とは別の方法で、粗大粒子モデルとしてアルミナに比重の近い水素化チタンを混入した泥漿を使用してそれぞれの方法で成形し、焼結後試料断面をSEM観察することで、泥漿内の凝集塊や粗大粒子が成形体組織にどのような影響を与えるかを調べたところ、遠心成形法においてのみ粗大粒子がより分けられる作用があることが確認された。 以上の研究により、高速遠心成形体が他の成形体に比べてより低欠陥であることが確認された。
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