含水ゲル膜内の水の特異的性質と溶質透過特性に関する研究
Project/Area Number |
09875190
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
寺本 正明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (60026086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄 慶発 ダイキン工業株式会社, 化学事業部, 研究職
梶原 莞爾 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (10133133)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ゲル / ポリビニルアルコール / 膜分離 / 水の構造 / 架橋 / 小角X線散乱 / 二酸化炭素 |
Research Abstract |
架橋剤としてグルタルアルデヒドを用い,架橋比0.005〜0.06の範囲でポリビニルアルコール(PVA)ゲル膜をキャスト法により作製した.含水PVAゲル膜の透過特性はCO_2とCH_4の混合ガスの透過特性を測定することにより評価した.架橋比が増すほど含水率が減少し,両ガスの透過速度も減少し,含水率の低下とともにCH_4に対するCO_2の選択性はやや増加する傾向があった.また,遅れ時間法で測定した膜中の水へのCO_2の溶解度は本実験条件では含水率が0.3〜1の範囲で含水率によらす一定で純水に対する溶解度とほぼ等しく,PVAゲル中の水はCO_2の溶解度に関しては特異的な挙動を示さなかった.しかし,拡散係数は含水率の低下とともに著しく減少した.示差走査熱量計で測定した膜内の不凍水の比率は含水率の低下とともに増加した. PVAゲル膜の構造が架橋比,含水率によりどのように変化するかを,筑波のシンクロトロン放射光を用いた小角X線散乱実験による評価した.本装置は平成9年度は調整中であり,ようやく本年2月になってPVA膜試料の測定が可能になった.架橋比による散乱パターンの変化が観測されたが,その詳細な解析とガス透過特性の関連については目下検討中である. また,イオン性の含水ゲルとして,アクリル酸(AA)とビニルアルコール(VA)の共重合体ゲル膜を作製し,そのCO_2透過性,C_2H_4透過性を含水率,架橋方法との関連させて論じた.本ゲル膜は含水率が極めて高く,上述のPVAゲル膜より著しく高いガス透過性を示した.
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Report
(1 results)
Research Products
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