Project/Area Number |
09875204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中村 瞳 九大, 工学部, 助手 (40284525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 瑞夫 九州大学, 工学部, 教授 (10165657)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ビニル化DNA / グラフト共重合 / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / アフィニティー分離 / 発ガン物質 / 制限酵素 |
Research Abstract |
感熱特性を有するDNAコンジュゲートを利用し、クロマトグラフィー形式でなく一本のサンプルチューブの中で、生理温度付近でわずかに熱を加えるだけで、ワンポットでDNA結合性物質を沈殿分離するシステムを構築することを目的とした。その結果、DNA結合性タンパク質の分離精製ならびにインターカレート性発ガン物質の分離除去について、実用化に結びつけるための基礎的データを得ることができた。 まず、末端にDNA結合性官能基をもつテレケリックポリマーの合成法を確立した。ポリ(N一イソプロピルアクリルアミド)の合成に連鎖移動重合の手法を用いることにより、高分子鎖末端にカルボキシル基を導入し、DNA二重らせんに光結合することの知られるソラレンと、エチレンジアミンタイプのスペ-サを介して結合させた。一方、DNAとしてプラスミドpBR322を用い、これに上記の感熱性ポリマーをグラフト重合した。これを用いて、制限酵素EcoRIのアフィニティー分離が可能であることを明らかにした。これにより、ここで合成したDNAコンジュゲートが、特定の遺伝調節タンパク質(それらの多くは特定のDNA塩基配列に特異的に結合する)の精密分離に有望であることが示された。また、同様に合成されたDNAコンジュゲートを用い、エチジウムの水溶液から同色素の沈殿分離が可能であることも証明した。エチジウムは典型的なDNA結合性色素として知られる一方、極めて強力な発ガン性物質であって、この実験は環境水中からの発ガン性物質の簡易除去・定量法の基礎として重要である。
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