Project/Area Number |
09875223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
吉田 勝平 高知大学, 理学部, 教授 (30036595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 茂 高知大学, 理学部, 助教授 (70253333)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | クラスレート / 包接結晶 / 蛍光性ホスト / イミダゾアントラキノール / ベンゾフラノキノール / 固体蛍光 |
Research Abstract |
クラスレート形成能と取り込んだゲストの情報を発信する機能を併せ持つキノール系キラル蛍光性ホストの分子設計、合成、および機能評価を目的として研究をおこなった。複素環キノン系色素に有機リチウム試薬を反応させることにより、キノール系キラル蛍光性ホストを得るという分子設計に基づいて、次の2種類の蛍光性ホストを合成し、その機能について評価を行った。 1.イミダゾアントラキノール系蛍光性ホスト 本蛍光性ホストのラセミ体は、結晶環境下で広範囲の有機溶媒分子を包接する機能を有し、ゲストを包接することで結晶の蛍光強度が劇的に増大する(Chem.Lett.1996,1027)。ラセミ体を光学分割したエナンチオマーについて包接能を検討したところ、ラセミ体と異なるホスト・ゲスト比を示した。X線結晶構造解析の結果から、ラセミ体とエナンチオマーではホスト・ゲスト配列様式が大きく異なることが明らかとなった(第27構造有機化学討論会、2B27(1997))。様々なゲストの包接錯体のホスト・ゲスト配列様式や蛍光発光性の比較について現在検討中である。 2.ベンゾフラノキノール系蛍光性ホスト ベンゾフラン系色素に有機リチウム試薬を反応させることにより、新らたな蛍光性ホストを得た。このホストは、モルホリンやピペラジンをゲストとして包接し、それにより結晶の蛍光強度が著しく増大した。ガラス基板上にこの蛍光性ホストを真空蒸着した薄膜をモルホリン蒸気にさらすことによって、包接に伴う吸収および蛍光スペクトルの経時変化を測定することができた(日本化学会第74春季年会、2PB143発表)。
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