Project/Area Number |
09875231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田畑 昌祥 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50091476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 雅英 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (30150874)
谷田貝 豊彦 筑波大学, 物理工学系, 教授 (90087445)
榎戸 武揚 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10001992)
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Project Period (FY) |
1997 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1998: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | シリコンレス半導体 / レジスト / ポリアセチレン / ポジ型 / カラムナー / ESR / Rh錯体 / 半導体 / Rh錯体触媒 / カラムナ- |
Research Abstract |
本研究は、当研究室が開発したRh錯体触媒を用いて、アセチレンのエステルを立体特異的に重合し、これが新規の高感度なポジ型のレジスト材料として機能するか、即ちシリコンを使用しない全く新規の高分子だけによる半導体(シリコンレス半導体)が作成できるかどうかを調べることを目的とするものである。 平成9年度は、目的のアセチレンモノマー : HC≡CCOORを合成し、Rh錯体によって重合できるかどうかを検討した。その結果、Rがエチル、プロピル、ブチルの時にシス体でしかも高分子量のポリアセチレン、Mn=160000-190000が生成した。これは当初予測したように、固体では自己組織として擬ヘキサゴナル、即ちカラムナー構造を取ることをX-線回析で確認した。その直径はそのアルキル置換基がエチルからブチルに行くにしたがって、約12Åから16Åに大きくなることを見い出した。この直径は、半経験的量子化学的計算プログラムを用いて計算して出した結果と殆ど一致し、このカラムナー内にはカラムを安定化するために、螺旋構造のポリマーが充填されていることを計算機でも確かめることが出来た。 平成10年度、生成したポリマーに真空下、ガンマー線を30分間照射したところ、分子量が大きく増大すると共に、シス体からトランス体へ異性化が起こった。これは、ポリマーに注入したエネルギーが、幾何異性化に使用化され、しかも一部側鎖の脱離を促し、架橋が起こり、非晶のグラファイトに転換されたことを示唆している。このように、目的の新規ポリアセチレンが予想通り、ネガ型のレジスト材料として働いていることを示しており、実験計画が正しかったことになった。 平成11年度は、この成果を本年5月と7月の高分子学会年会およびオランダで開催される国際シンポジュウムで発表した。
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