Project/Area Number |
09876018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant nutrition/Soil science
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
山室 成一 佐賀大学, 農学部, 教授 (30274583)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 遊離アミノ酸 / ^<15>N / ^<13>C / 吸収 / 微生物の同化 / 揮散 |
Research Abstract |
グリシンの^<13>C標識物CH_2(NH_2)^<13>COOH(略してGly-1^<13>C)、^<13>CH_2(NH_2)COOH(略してGly-2^<13>C)、およびその脱アミノ物質のナトリウム塩のCH_3^<13>COONa(略してAcet-1^<13>CNa)、^<13>CH_3・COONa(略してAcet-2^<13>CNa)とアラニンCH_3CH(NH_2)^<13>COOH(略してAla-1^<13>C)、Ala-2^<13>C、Ala-3^<13>C、の施用96時間後の土壌微生物による取込み・同化量の割合について検討したところ、標識した炭素のそれはGly-1^<13>Cで0.06%、Gly-2^<13>Cで27.4%、Acet-1^<13>CNaで13.4%、Acet-2^<13>CNaで15.4%であった。また、標識したAla-1^<13>Cで4.3%、Ala-2^<13>Cで46.9%、Ala-3^<13>Cで17.9%であった。このように、一般の遊離アミノ酸R・CH(NH_2)COOHの各部位炭素の土壌微生物による取込み・同化量はカルボキシル基の1-^<13>Cが一番少なく、R部位の炭素が次いで少なく、2^<13>Cの炭素が一番大きい値を示した。また、R部位の側鎖の炭素鎖が長い程1-^<13>Cの取込み・同化量が大きいと予想された。同化割合が大きいほどその部位の分解が遅いと考えられる。 各アミノ酸炭素鎖の水稲による吸収割合の相違について検討したところ、Gly-1^<13>Cで0.62%、Gly-2^<13>Cで8.44%、Ala-1^<13>Cで4.85%、Ala-2^<13>Cで9.63%、Ala-3^<13>Cで5.68%であり、CH_3CH・^<13>COOHNaで7.00%であった。さらに、他の遊離アミノ酸について検討したところ、Ser-1^<13>Cで3.27%、Asp-1^<13>CとGlu-1^<13>Cで3.36と4.21%、Leu-1^<13>Cでは7.53%であった。このように炭素鎖の部位で見ると1^<13>C、2^<13>C、3^<13>Cの水稲による吸収割合は1^<13>C<3^<13>C<2^<13>Cという傾向であり、アスパラギン酸とグルタミン酸のように同類では各部位の吸収割合は似ていた。水稲による1^<13>Cの吸収割合が高いことは遊離アミノ酸の分解が遅いことを示していると考えられる。グリシンの^<13>COOHの低吸収値から、これはCO_2になりすばやく空気中に逃げてしまうためと考えられる。 土壌中に施用したアミノ酸態窒素とアンモニア態窒素の水稲吸収割合はほとんど同じような推移であり、1/5000アールポット栽培試験では施用96時間後で71〜75%の値であった。
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