経口シグナル応答における内分泌系および神経系の機能
Project/Area Number |
09876033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食品科学・栄養科学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野口 忠 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50011937)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 経口シグナル / 必須アミノ酸欠乏 / トランスサイレチン / C4アナフィラトキシン / コレシストキニン |
Research Abstract |
食物を摂取するということは、生体に多くの応答を誘起する。それらには、神経系を介した応答、内分泌系を介した応答などが複雑に関係していると考えられている。本研究では、必須アミノ酸欠乏食を摂取すると、急速に食欲が低下する減少に注目し、その条件下で、どのような応答が生体に誘起されるかについて、いくつかの側面から解析することを試みた。特に本年度は、ずべての栄養素をバランスよく含む食事と、一つの必須アミノ酸を欠く食事を摂取した後、門脈血に出現するタンパク質、ペプチドのうち、特に栄養条件の違いによって差のみとめられるものを同定しようとした。この点に絞って記す。 上記の食事を摂取させ、10分、30分後に門脈血を採り、大部分のタンパク質を除去した後、SDS電気泳動によりペプチドを分離し、特に必須アミノ酸欠乏によって差があると認められる画分を分取し、気相ペプチドシークエンサーによってアミノ酸配列を解析した。その結果、transthyretinとC4 anaphylatoxinを同定することができた。前者は、全長であれば、147個のアミノ酸からなる比較的低分子量のタンパク質であり、後者は、全長であれば76個のアミノ酸からなるペプチドである。transthyretinはプレアルブミンとも呼ばれ、栄養条件の悪い場合に血中濃度が著しく低下することが知られているタンパク質であり、必須アミノ酸欠乏食摂取後短時間に血中濃度が変化することが見出されたことは興味深い。またC4 anaphylatoxinが増加してくることは、まさに食事摂取後の免疫系の素早い応答を推察させる現象であり、今後焦点を絞って研究を展開していく糸口になる発見と考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)