きのこの子実体の形成に関与する遺伝子の同定と食用きのこの人工栽培への応用
Project/Area Number |
09876047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林産学
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
古吉 節夫 高知大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (70199446)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 担子菌 / エノキタケ / 子実体 / きのこ / 低分子量Gタンパク質 |
Research Abstract |
低分子量Gタンパク質の保存領域IIIとIVの塩基配列を基にプライマーを作成し,エノキタケの子実体と菌糸から調製したRNAを用いてdifferential displayによる組織特異的なmRNAの検出を行った.その結果,いくつかの低分子量Gタンパク質が子実体または菌糸で特異的に発現していることが示された.次に,エノキタケのいくつかの低分子量Gタンパク質の遺伝子の染色体DNA塩基配列の決定を行った.低分子量Gタンパク質は発現量が少なく配列も似通っているために,未知の遺伝子をクローニングする事は困難である.筆者は,染色体上の低分子量Gタンパク質遺伝子のイントロンとエクソンの構造に注目し,未知の低分子量Gタンパク質の遺伝子を簡単にクローニングする方法を見いだした.種々の生物由来のras遺伝子の染色体DNAの塩基配列を比較すると,保存領域IIIと保存領域IVの間には1カ所のイントロンが挿入されていることが多く,イントロンの長さは遺伝子によって異なっていた.この領域IIIと領域IVを基にプライマーを設計し,エノキタケの染色体を鋳型としてPCRにより遺伝子DNAを増幅した.この方法では,異なる遺伝子を鋳型とするPCR産物は異なる長さのDNA断片となる.得られたPCR産物をプラスミドに挿入し大腸菌に形質転換した後,コロニーPCRによって異なる長さを持つDNA挿入断片を有するコロニーを検索した.これらの組換え体45株を選択し,プラスミドの挿入DNA断片の塩基配列を決定したところ,14株が低分子量Gタンパク質の遺伝子と考えられる配列を有していた.次に,得られた配列の染色体状で上流および下流の塩基配列を決定した.これらの塩基配列から遺伝子産物のアミノ酸配列を推定したところras,rab,rap,rhoなどの低分子量Gタンパク質と相同性の高い配列が認められた.
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Report
(1 results)
Research Products
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