Project/Area Number |
09876067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Zootechnical science/Grassland science
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
渡邊 乾二 岐阜大学, 農学部, 教授 (70023447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下山田 真 岐阜大学, 農学部, 助手 (60235695)
長岡 利 岐阜大学, 農学部, 助教授 (50202221)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 卵白タンパク質 / オボムチン / コレステロール / 腫瘍細胞 |
Research Abstract |
新鮮卵白よりオボムチンを分画し、このものをアクチナーゼ処理してその分解物(ATP)を調製した。ラット(Wistar strain、雄、90g)を用いて、0.5%コレステロール性食餌へのATP 5%の添加効果を、カゼイン、大豆蛋白質および乾燥卵白の場合を対照にして10日間飼育して比較検討した。実験期間終了後、血清と肝臓をとり総コレステロールをはじめとする血清脂質を常法により分析した。その結果、ATPの添加群においては、最も高い有意差でもって血清コレステロールを低下させる効果があると明らかにした。この作用機構は、ATPによるコレステロールの吸収阻害にあることをCaCO-2細胞を用いて証明した。 Colon 26細胞をマウス(BALB/c、雄、7週齢)の皮下に接種し、腫瘍が大きくなった10日目から3日間腫瘍内にATPを100μgずつ投与し、さらに腫瘍接種8-12日目、14-18日目まで10回100μgずつ経口投与し、21日目の肺に転移した結節数を調べたところ、結節数が減少し、経口投与併用群で最も有意に転移を抑制していた。ATPの経口投与のみでは有意な抑制はなかったが、抑制傾向は認められた。ATPの腫瘍細胞の転移抑制作用機構は、浸潤阻止作用に依存していると明らかにした。経口投与したATPが部分的に吸収され、抑制効果に関与しているものと考察した。 以上の内容から、オボムチンそのものよりも酵素分解物ATPという形態にて経口投与した場合に、生体内でコレステロール低下作用が大きくあったこと、腫瘍細胞に対しても転移抑制効果があったことを明らかにした。この結果は、オボムチンを含有する卵白が成人病等の抑制に効果のある食品であることを示唆したものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)