脾臓スライス切片を用いたリンパ球イオン電流に対する神経性制御機構の研究
Project/Area Number |
09877018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
片渕 俊彦 (片淵 俊彦) 九州大学, 医学部, 講師 (80177401)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 脾臓スライス切片 / ノルアドレナリン / 表面抗原 / ナチュラルキラー細胞 / Tリンパ球 / パッチクランプ / 外向き電流 / 脳・免疫系連関 / リンパ球 / 脾臓 / スライス標本 / 蛍光標識 / T細胞サブセット / 微分干渉装置 / 膜電位依存性K^+電流 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)リンパ球単離浮遊液と異なり、標本内に中心動脈周囲リンパ鞘や神経終末を含む脾臓の超薄切片標本を用い、(2)吸引電極を用いたパッチクランプ法によってリンパ球のイオン電流を記録し、種々のサイトカイン及びノルアドレナリン(NA)や、神経終末に作用する薬物を投与して、その効果を検討することであった。また、(3)リンパ球の表面抗原によりT.Bリンパ球及びNK細胞などを同定し、それぞれの特徴を明らかにする。以上の結果から、我々が明らかにした脾臓での自律神経による免疫機能の修飾作用を、細胞膜レベルで解明し、脳・免疫系連関のin vitroにおける実験モデルを確立することがことが本研究の最終的な目標であった。 本年度は、昨年度に引き続き以下の実験を行った。(1)脾臓スライス切片の作成及びTリンパ球の同定:麻酔したWKAラットの脾臓をすばやく取り出し、氷冷したKrebs-Ringer溶液中でビブラトームスライサーを用い、厚さ150μmの脾臓の超薄切片を作成した。前年度は、ヘルパー及びサイトトキシックTリンパ球を蛍光(FITCまたはPE)標識したが、本年度は、スライス標本中のナチュラルキラー(NK)細胞を蛍光標識し、洗浄した切片を微分干渉装置と水浸レンズを装着したノマルスキー顕微鏡によって、脾臓の白脾髄を確認した後、落射蛍光装置に切り替えたところ、蛍光標識されたNK細胞サブセットを同定することができた。しかし、その数は数パーセントであった。蛍光装置を再び微分干渉装置に切り替え、同定したNK細胞に対し、吸引電極を用いてホールセルパッチクランプを行い、ステップ電位を与えることによって膜電位依存性の外向き膜電流を記録することができた。今後さらに交感神経系の伝達物質であるNAの修飾作用について検討する必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)