免疫・炎症細胞におけるアンジオテンシンIIの産生とその役割
Project/Area Number |
09877021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
奥西 秀樹 島根医科大学, 医学部, 教授 (70111888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿添 栄一 島根医科大学, 医学部, 助手 (40252910)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 心筋症ハムスター / 関節リウマチ / 圧負荷心肥大 / アンジオテンシンII / 肥満細胞キマ-ゼ / アンジオテンシン変換酵素 / RT-PCR / MMCP(Mouse mast cell protease) |
Research Abstract |
慢性炎症モデル動物を用いて組織アンジオテンシンII(ANGII)の産生機構を解析し、肥満細胞(MC)キマ-ゼとアンジオテンシン変換酵素(ACE)の病態への関与について検討した。1.心筋症ハムスターでは心肥大・線維化に伴い、左室組織のキマ-ゼ活性上昇がみられた。RT-PCRによる心mRNAレベル解析の結果、ACEの発現レベルは殆ど変化しないが、キマ-ゼ遺伝子発現は病態の進行に伴い著明に増加した。ハムスターではキマ-ゼはACEとともにANGII産生能を持つが、特にキマ-ゼ依存性ANGIIの増加が心肥大・線維化に密接に関与すると考えられた。2.関節リウマチモデルマウスでは病変部足趾の関節破壊と皮膚、皮下組織へのコラーゲン蓄積がみられた。これに相関してMC密度と局所キマ-ゼ活性が増加し、病態へのキマ-ゼの関与が示唆された。現在、キマ-ゼ阻害薬およびANGII拮抗薬を長期投与して病態生理の検討を進めている。また、RT-PCRを用いてマウスMCキマ-ゼ(MMCP)サブタイプのmRNA発現を調べた。正常皮膚ではMMCP4に加え、ほぼ同レベルのMMCP5の発現が示唆された。MMCP2は検出されず、MMCP4、5の病態への関与が推察される。3.心血管圧負荷モデルラットに組織親和性が高いACE阻害薬、トランドラプリルを投与しところ、心肥大・線維化、血管肥厚を有意に抑制した。血行動態への作用は低親和性ACE阻害薬と差がなかったことから、組織ACEおよび局所産生ANGIIの病態への関与が示唆された。4.ラットMCを単離し、細胞内Ca顕微測光システムを用いて、ANGII、Compound48/80刺激に対する伝達物質の遊離解析を試みた。しかし、メジウム潅流状態ではMCのカバーグラスへの固着が充分でなく再現性のある結果は得られていない。多くの細胞外マトリックスでの固着はMCを活性化してしまうので、現在、新しい細胞接着剤を入手し固着を試みている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)