Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
小Maf群蛋白質はbZip構造を持ち,ホモ2量体,あるいは,CNC群,Jun群,Fos群蛋白質とへテロ2量体を形成し,Maf recognition element(MARE)に結合する.これらbZip構造を持つ転写因子間に形成されるネットワークが,細胞の増殖,分化,そして,癌化において重要な機能を果たしていることが,これまでの解析から示唆されている.我々は,先に,小Maf群蛋白質であるMafKが赤血球系培養細胞の分化を促進することを見い出した.この結果から,小Maf群蛋白質を、形質転換細胞の分化誘導をもたらす因子として利用することを考え,以下の実験を進行させており,後述する結果を得た. 1) MafK過剰発現マウスの作成 正常細胞でのMafK過剰発現の影響を調べるため,赤血球系細胞とTリンパ球それぞれの細胞系列で特異的にMafKを過剰発現するトランスジェニックマウスを作成した.いずれの細胞系列においても細胞数の減少と終末分化が抑制される傾向が認められた.培養細胞でのMafK過剰発現実験の結果から,細胞数の減少は,前駆細胞の初期分化の亢進に伴い,その増殖が不十分になることに起因すると考えられる. 2) 形質転換細胞におけるMafKの過剰発現実験 形質転換細胞としてヒトの神経芽細胞種を用いてMafKを過剰発現させる実験を進行させつつある.神経細胞の分化マーカーを指標にしてMafK過剰発現の影響を検討する予定である.
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