ヒト大腸高分化型腺癌細胞が細胞間接着を維持しつつ集団として遊走する機序の解析
Project/Area Number |
09877049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
鍋島 一樹 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (40189189)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Keywords | migration / cell motility / HGF / SF / invasion / metastasis / cancer / cell-cell interaction |
Research Abstract |
(1)HGF/SF刺激により、L10、SW837、WiDr、HT29ではcohort migrationを、LoVo、CoCM-1ではscatteringを呈した。この作用は10-50ng/mlにピークを持ち、抗HGF/SF抗体により阻害された。 (2)HGF/SFによるcohort migrationの際もTPAによるものと同様、電顕的には細胞上部で細胞接着を保ちながら、細胞下部での細胞間隙が増大して先導葉の伸展が可能となり、細胞集団としての移動が生じていた。 (3)E-cadherinの発現はTPAの場合と同様、光顕レベルでは移動細胞間で減少し、電顕レベルでは細胞上部の細胞接着部で認められた。 (4)HGF/SFの受容体であるc-met mRNAの発現はNorthern blotにて、cohort migrationを示す細胞株よりもscatteringを示す細胞株で高い傾向が認められた。 (5)scatteringを示すLoVoではcohort migrationを示すL10細胞よりもc-Metの発現が高く、E-cadherinの発現が低かった。しかし両者においてHGF/SFによるE-cadherin/catenin complex(ECC)発現の蛋白レベルでの変化は認められなかった。またTPAの場合と異なり、ECCのチロシンリン酸化の変化も認められなかったが、ECC中のalpha-catenin量はHGF/SF処理により減少しており、その程度はLoVoの方がL10よりも強かった。
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Report
(1 results)
Research Products
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