新規のケモカイン・ファミリー分子の分子生物学的方法による検索
Project/Area Number |
09877069
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
向田 直史 金沢大学, がん研究所, 助教授 (30182067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 萬里子 金沢大学, がん研究所, 助手 (60019867)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ケモカイン / HM-74 / MIP-2 / IL-8 / MCP-1 / マクロファージ / 遺伝子転写 / Tax / レセプター / GST / 融合蛋白 / インターロイキン8 / MIP-1α / RANTES / 好中球 |
Research Abstract |
すでにクローニングしているケモカイン・レセプター様の分子、HM-74に対する抗体を作成して、現在HM-74の種々の細胞・組織での分布を検討している。さらに、マウス大腸腺癌にインターロイキン4(IL-4)遺伝子を導入すると、腫瘍部位に未熟マクロファージの浸潤とともに腫瘍が拒絶されることを認めたので、この腫瘍部位に特異的に発現しているケモカインの検索を行っている。これらの研究と並行して、既知のケモカインの機能・産生機構についても検討を加え、以下の結果を得た。 1)マウス・メスにおいて、排卵後に一過性にIL-8の機能的ホモログである、マクロファージ炎症性蛋白-2(MIP-2)が、膣上皮にて周期的に産生され、産生されたMIP-2が排卵後に認められる膣上皮への好中球浸潤を引き起こしていることを明らかにした。同様の現象がヒトにおいても起きるかについて、検討を加えている。2)モノクロタリン投予ラットに認められる肺高血圧症病変の発生に先行して、肺においてMCP-1の産生が認められ、抗MCP-1抗体投与によって肺へのマクロファージ浸潤が抑制されるとともに、肺高血圧病変の発生も抑制された。3)IgA腎症の急性型では尿中IL-8濃度が高く、尿中MCP-1濃度が検出感度以下であった。これに対して、腎不全への進行が多い慢性型では、尿中MCP-1濃度が上昇しているのに対して、尿中IL-8濃度の上昇は軽度であった。2・3の結果から、MCP-1がマクロファージ依存性に起きる慢性炎症反応の成立に重要な役割を果たしていることが示唆された。4)ヒトT細胞白血病ウイルスのTax蛋白、RSウイルスが、異なる転写因子であるNF-κBとAP-1とを協調的に活性化されることによって、IL-8遺伝子転写を引き起こすことを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)