Project/Area Number |
09877082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
井谷 徹 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (00072661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴村 初子 名古屋市立大学, 看護短期大学部, 助教授 (70241205)
城 憲秀 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (10137119)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 局所筋負担 / 筋疲労 / 副次動作 / 作業関連運動器疾患 / 表面電極筋電図 / 画像分析 |
Research Abstract |
作業関連運動器疾患の発症には、作業負荷の大きさと同時に疲労からの回復過程の阻害の関与が大きいと思われる。特に、疲労発現初期における無意識的対処が実行されるか否かが、局所筋疲労の問題化に大きく関与していると推察される。本研究に於いては、作業中における筋疲労回復のための無意識的行動の発現状況を把握するとともに、それらの行動が、局所筋活動量に与える影響を検討した。さらに、それらの自覚的・無自覚的な対処の実行と局所筋疲労発現過程との関連も検討した。作業としては、長時間の打鍵作業を負荷し、作業中の各種副次動作、姿勢変換、作業の小休止等の状況をビデオテープにて記録した。これら事象発現の時間的変化、事象間の相互関連を分析した。局所筋負担量、筋疲労の評価には、表面電極筋電図を使用した。実験結果を要約すると以下の通りである。 1)作業時間経過に伴い、頸部や体幹の側屈、手首の屈曲・伸展、肩関節の外排などの副次動作が観察されるが、その内容や頻度については個人差が大きい。 2)副次動作の多い群では、筋疲労の発現が少ないという傾向は認められるものの、個人差も大きく、副次動作のみでは筋疲労の発現は説明しきれない。 3)しかし、特定の姿勢変換(例:僧帽筋上部繊維を弛緩させ肩峰部を落とすなど)により、筋活動量が明瞭に低下するなどの現象も認められる。 以上の結果から、筋疲労の発現は、作業負荷量と個人の身体的要因、作業スピードや作業遂行方法、作業時の小休止や副次動作の挿入などが多要因的に関与しており、1要因のみで説明することは困難であると考えられる。しかし、副次動作や小休止の挿入の筋負担軽減効果も強く示唆されており、今後、現データも含めて多変量的な視点からの解析を行う予定である。
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