アデノシンは血管内皮細胞の保護因子として機能するか?
Project/Area Number |
09877206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
鈴木 宏治 三重大学, 医学部, 教授 (70077808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 辰弥 三重大学, 医学部, 助手 (00242959)
武谷 宏之 三重大学, 医学部, 助手 (60222105)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 動脈硬化 / 血管内皮細胞 / アデノシン / アデノシン受容体 / NO / NO産生酵素 / 内皮障害 / 内皮保護作用 / 血液凝固 / アデノシントランスポータ / 組織因子 / トロンビン |
Research Abstract |
正常な血管内皮の抗血栓性機能はトロンビンやTNF-α等の刺激によって低下し、障害内皮上には凝固惹起因子の組織因子(TF)や細胞接着因子VCAM-1等が発現され、内皮細胞上は炎症や凝固反応の亢進の場となる。こうした内皮障害は血栓症や血管炎、さらには動脈硬化を誘引することが示唆されており、血栓症発症機構の解明のため内皮障害の発生とその制御機構の解析は重要である。最近、我々は核酸代謝産物のアデノシンが障害内皮細胞上でのTFやVCAM-1の発現を阻害することを見い出した。 そこで本研究では、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を用いて、アデノシンが内皮障害を保護するかどうかについて分子細胞学的検討を行った。その結果、HUVEC上のTF活性の発現はトロンビンやPMAなどの濃度依存性に促進され、このTF活性の発現はアデノシンによって抑制された。アデノシン受容体阻害剤(8-SPT)や受容体特異的アゴニストを用いた解析の結果、アデノシンは主にA3サブタイプアデノシン受容体を介して作用することが示唆された。一方、アデノシンによるHUVEC上のTF活性の産生抑制は、carboxy-PT10、L-NMMA、L-NAMEなどで阻害され、また、培養HUVEC上清中のnitriteおよびcGMP濃度はアデノシンの存在下に有意に増加したが、8-SPT、L-NMMA、L-NAME存在下では低下した。以上の結果から、アデノシンは障害内皮の保護因子として働くこと、また、障害内皮細胞から分泌されたアデノシンは、主にA3受容体を介して内皮細胞を保護し、内皮細胞の抗血栓性機能を保持すること、さらに、少なくともその作用の一部はアデノシンが内皮細胞のeNOSを活性化して発現することが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)