血管作動性因子とその受容体を介した子宮収縮調節機序の解析とその臨床応用
Project/Area Number |
09877319
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐川 典正 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00162321)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福岡 正恒 京都大学, 医学研究科, 講師 (80243012)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | cyclic GMP / cyclooxygenase / guanylate cyclase / labor / myometrium / nitric oxide / pregnancy / prostaglandin receptor / natriuretic peptide |
Research Abstract |
子宮平滑筋はプロスタグランジン(PG)により収縮し、一酸化窒素(NO)-可溶型グアニル酸シクラーゼ(sGC)-cGMP系の活性化により弛緩することが知られている。本研究では、PG産生の律速酵素であるcyclooxgenase-2(COX-2)、PG受容体、およびNO-cGMP系の妊娠子宮筋における発現を解析し、早産治療法開発の可能性を開くことを目的とした。今年度の結果は以下のとおりである。 1) PG受容体遺伝子発現の検討では、子宮収縮作用のあるEP3受容体の遺伝子発現は、妊娠初期・後期の子宮筋では非妊娠子宮筋の発現の約60%に減少した(P<0.05)が、平滑筋弛緩作用のあるEP2およびEP4受容体遺伝子発現は少くかつ妊娠では不変であった。 2) Nor ther n bl otによる検討では、弛緩出血症例の子宮筋のEP3遺伝子発現は正常であったが、FP受容体の遺伝子発現異常の存在が示唆された。 3) 経腟分娩(陣痛発来後)例の羊膜のCaX-2蛋白発現は、子宮頚部側(100%)>反対側(39%)>胎盤表面(21%)であり、頚部側で有意に発現が亢進していた(P<0.05)。しかし、陣痛発来前の予定帝王切開例の羊膜組織ではCOX-2蛋白の発現はどの部位でもごく少量であった。 4) NOにより活性化されるsGCの子宮体部組織における活性(cGMP産生能)は、妊娠中期子宮筋では平均142pmol/10min/gあったが、妊娠末期には、陣痛発来前、陣痛発来後いずれの群でも有意に減少した(P<0.05) 5) 妊娠中期子宮筋のcGMP含有量(137pmol/g)は非妊娠時(33pmol/g)より高かった(p<0.05)。 6) 妊娠末期陣痛発来前の子宮筋のcGMP含有量は70pmol/gであり、妊娠中期に比して有意に減少しており(P<0.05)、陣痛発来後の子宮筋では47pmol/gとさらに減少した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(16 results)