Project/Area Number |
09877349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
山本 伊佐夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (30277917)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Keywords | 法医歯科学 / 個人識別 / 携帯用パノラマX線撮影 / 大規模災害 / 検屍 |
Research Abstract |
携帯用パノラマX線撮影装置の開発を朝日レントゲン工業株式会社に依頼し、設計を進めた。当社より市販されている軽量な携帯用X線撮影装置(KX-60)を改良し、連続撮影に耐えられ、より鮮明な画像がえられるように管電圧70kVの高周波インバータ-方式による軽量X線発生装置を新たに開発した。従来のパノラマX線撮影装置の管球の回転軸は垂直方向であるが、遺体撮影の場合、どうしても仰臥位となるため回転軸を水平方向とした。遺体を載せる台は市販の折畳み式ストレッチャーを用い、頭部固定台を後付けし、本体に接続できるようにした。頭部の位置付けは、犬歯・正中・フランクフルト平面・下顎底部の4方向へのビームを目安に本体装置をハンドルで位置調整する。フィルムは通常のパノラマ撮影に使われている15×30cmを用い、平面カセッテに装着する方式とした。本体総重量は約130kgでストレッチャーと共にワゴン車に収納でき大人3人で運搬可能であった。生体及びファントーム(樹脂に包埋した頭蓋骨)をX線パノラマ撮影した結果、撮影時間は12秒で個人識別に十分なX線画像が得られた。この世界初の本装置完成により、迅速な検案作業とより正確な個人識別が期待される。また、将来的には身障者や寝たきり老人の在宅歯科診療への応用も可能である。今後、さらに小型軽量化を図り、鮮明な画像がえられるよう開発を進めていく方針である。
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