Project/Area Number |
09877362
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本郷 興人 北大, 歯学部附属病院, 講師 (80199562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 敏明 北海道大学, 歯学部, 助手 (20228159)
岩並 知敏 北海道大学, 歯学部, 助手 (70184893)
菅谷 勉 北海道大学, 歯学部, 助手 (10211301)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 抜去歯 / 残存歯根膜 / 歯根膜由来細胞 / 増殖細胞核抗原 / アルカリフォスファターゼ |
Research Abstract |
重度歯周疾患に罹患した歯に歯周組織を再生させる新しい治療法の開発の第1段階として、抜去歯に残存する歯根膜を露出歯根面上へin vitroで培養して、後に再植する方法の開発を目指した。抜去した後に、部分的にルートプレーニングした歯根面への残存歯根膜細胞の遊走増殖を経時的に観察し検討した。実験には成ネコ7頭を用い、それぞれの犬歯を抜去して歯根側1/2の歯根膜を保存し、歯冠側1/2を露出根面とした。培養期間は、0、2、4、6週間とし、歯根膜由来細胞の観察と遊走増殖距離を計測した。 細胞の遊走増殖距離は、2週では0.8mm、4週では4.6mmであった。露出歯根面と歯根膜保存根面付近で細胞密度が高く、歯冠側に向かって細胞密度が低くなる傾向があった。6週では5.2mmで、露出歯根面をほぼ全面被覆し、高い細胞密度の部分の拡大が観察された。歯根膜の残存部分では表層部分の細胞がしだいに増加し歯根膜の歯根面側の細胞は減少する傾向を示した。アルカリフォスファターゼ活性は、6週で残存歯根膜全面と歯根膜保存面と除去面の界面から2mm程度の部分までの増殖歯根膜部分に陽性反応が認められた。増殖核抗原陽性細胞は、残存歯根膜の表層と、露出した歯根表面に増殖した細胞の表層全面に認められた。これらの結果から、歯根膜が一部残存している歯根の歯根膜組織をin vitroで培養しすることによって、ルートプレーニングした歯根面上に残存歯根膜を遊走増殖させることが可能であり、これらの細胞で露出した歯根面を被覆することが可能であることが確認された。さらにこれらの培養細胞は歯根膜細胞の特性を維持しており、培養後に再植を行うことで効果的な歯周治療を行うことができる可能であると考えられた。
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