看護大学生が葛藤場面から認知する臨床実習の意義と価値
Project/Area Number |
09877470
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nursing
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
中村 美知子 山梨医科大学, 医学部, 教授 (80227941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 真理 山梨医科大学, 医学部, 助手 (90303411)
福澤 等 山梨医科大学, 医学部, 教授 (80013986)
石川 操 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (60070760)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 臨床実習 / 看護学生 / 医学生 / 葛藤場面 / 認知 / 対処法 |
Research Abstract |
1. 平成10年度は、本学看護学科の学生(4年生60名)を対象とし、臨床実習体験を通して認知した各自の葛藤場面や対処法の変化を追跡する為に、同一学生の平成9年度(3年次)の調査法を用いて実施した。 2. 調査方法は、臨床看護学実習終了直後(3年次と4年次)に同一調査用紙を用いて実施した。調査用紙はLutzen K,et al,Moral Sensitivity Test(MST、1994年)を一部改変して作成した。調査内容は葛藤場面と対処法に関する35項目を6カテゴリーに分類したものである。6つのカテゴリーは、内省的態度(8項目)、道徳性の構築(8項目)、慈悲(なさけ)を示す(8項目)、自立(6項目)、葛藤体験(3項目)、医師の判断への信頼(3項目)であった。調査データーの統計処理には、SPSSを用いた。 3. その結果、臨床看護学実習の体験を重ねることで変化したのは、入院患者と接することや患者を広く理解することであり、患者の望みをかなえることが自分の仕事であるなど、専門職としての自覚が身についてくることがわかった。逆に、実習を重ねることによって、日ごろ看護の難しさを感じたり、患者にとって善し悪しの判断の難しさを感ずることは低下していった。顕著だったのは、強制治療下で患者が拒否した場合に主治医の指示に従うことについては、3年次よりも更に低下傾向を示した。 4. 平成9年度は看護学生の臨床実習における道徳性の認知について医学生と比較した結果、看護学生は患者の意志を尊重する傾向が強かった。平成10年度は同一看護学生の変化を追跡した結果、看護学生は患者の意志を尊重する傾向がさらに強まる傾向であった。一般社会では、年々患者主体の医療・看護を望む声が高まっている状況から、看護教育の一環として患者主体の看護実践を体得できる学生の養成が急務であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)