生体内におけるビタミンCとEの相互作用に関する研究
Project/Area Number |
09878002
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
|
Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
小城 勝相 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (10108988)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | ビタミンC / ビタミンE / ラジカル / 四塩化炭素 / 糖尿病 / シアル酸 / ニトリロトリ酢酸鉄 / 細胞死 / ODSラット / ビタミンC欠乏 / ビタミンE欠乏 |
Research Abstract |
本年度はビタミンC、E間の相互作用をさらに明らかにするため、今後モデルとなりうるいくつかの病態でのラジカル反応の関与を検討した。 (1) これまでミクロソームのP450との反応でラジカルを発生して肝障害が起こるとされてきた四塩化炭素は、ミトコンドリアでラジカル反応を起こし、呼吸系を障害することにより肝臓に壊死を起こさせることを証明した。 (2) 腎臓に発癌性をもつニトリロトリ酢酸鉄は腎臓で脂質ヒドロペルオキシドを生成することを証明した。これは発癌がラジカル反応によることを示す。 (3) ビタミンC、E欠乏のODSラットの脳でシアル酸が減少することを証明。これはシアル酸がラジカル反応活性であるという我々の発見をさらに支持するものである。 (4) ストレプトゾトシンによる糖尿病ラットの心臓、肝臓、腎臓において、脂質ヒドロペルオキシド濃度が上昇した。これは糖尿病で併発する心臓や腎臓の合併症が、ラジカル反応によって起こることを意味する。又、これらの臓器ではビタミンCが減少した。これも糖尿病で酸化的ストレスが亢進することを示している。一方、ビタミンE濃度は糖尿病初期においては高脂血症のためほとんどの臓器で上昇し、その後酸化的ストレスの持続により減少した。これは、病気の段階によって臓器のビタミンE濃度が変化することを示すものである。このことがこれまで糖尿病におけるビタミンE濃度について矛盾する論文がいくつも存在する原因であると考えられる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)