シャペロニンGroELの機能発現機構の新側面の検証
Project/Area Number |
09878146
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
河田 康志 鳥取大学, 工学部, 助教授 (40177697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝端 知宏 鳥取大学, 工学部, 助手 (50263489)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | シャペロニン / GroEL / 機能発現機構 / ヌクレオチド特異性 / ADP依存的シャペロニンサイクル / シャベロニン / 機能発現 |
Research Abstract |
熱ショック蛋白質の一つ,シャペロニン蛋白質GroELの新たな機能的側面を明らかにするため,昨年度に引き続き,基質結合に関する共通構造モチーフ(α/β構造)を検索するとともに,1)α/β構造モチーフを持つトリオースリン酸イソメラーゼ(TIM)の再生中間体がGroELにトラップされた.GroEL-TIM複合体の様々なヌクレオチド存在下での生産的解離について調べた。また,これらのヌクレオチド,特にADPについて,2)他のα/β構造蛋白質であるタカアミラーゼを用いた研究とさらに3)GroELと相同である他種由来のシャペロニンを用いたヌクレオチド特異性について研究を行った。 (1) TIMを代表とする解答系酵素とGroELとの相互作用の解析 すべてα/β構造を有する解糖系酵素10種類の再生中間体はGroELによって認識され,安定な複合体を形成することが明らかになった。その中のTIMをはじめ4種類の酵素では,ATPだけでなくADP存在下でも効率よくGroELから解離することが確認された。このことは,ストレス条件下でATPが減少した細胞内におけるADPの有効利用を示唆するものである。 (2) GroELとタカアミラーゼとの相互作用の解析 α/β構造をしたタカアミラーゼの再生中間体もGroELに安定に結合し,その複合体もADP存在下で効率よく再生することが明らかになった。 (3) Methylobacillus glycogenes由来のシャぺロニンのヌクレオチド特異性 大腸菌由来のGroELシャペロニンと他の菌体Methylobacillus glycogenes由来のシャペロニンを精製し,そのヌクレオチド特異性を調べたところ,GroELとほぼ同様であることが判明した。 これら結果はすべて,シャペロニン蛋白質一般に,その機能発現にはATPだけではなく様々なヌクレオチド,特にADPの利用特性が普遍的であることを強く示唆しており,細胞内でのADP依存的な新規なシャペロニン機能の重要性を示している。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)