膜骨格大規模な拡散運動とその分子機作の解明:-分子の観察と操作によるアプローチ
Project/Area Number |
09878157
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
楠見 明弘 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50169992)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 膜骨格 / 細胞骨格 / 拡散 / アクチン線維 |
Research Abstract |
多くの受容体は膜骨格/細胞骨格に結合しているにもかかわらず、膜上をどんどん移動(熱拡散運動)していくということがわかってきた(例えば、EGF受容体、Fcγ受容体、など)。すなわち、運動を観察すると、膜中での自由拡散に比べると拡散速度は1/10程度(約10^<-10>cm^2/s)とやや遅いが、頑丈な細胞骨格に結合したときほどは遅くならない(このときは、1/1000位になる)。受容体を光ピンセットでつまんで、膜に沿って引っ張ってみても、殆ど引っ張ることができず(100nm以下)、何かに結合していることがわかる。したがって、このような膜タンパク質は、膜タンパク質の局所的な運動を許すような柔らかい細胞骨格に結合している(すなわち、細胞骨格が振動的に揺らいでいて、これに膜タンパク質が結合している)ことが結論された。さらに、長時間観察することにより、これらの膜タンパク質の結合相手の細胞骨格(f-アクチン)は、かなりの速さで、膜表面近くを動き回っているというがわかってきた。静的な状態の培養繊維芽細胞や上皮細胞でも、細胞骨格の多くは、かなりの速さで、細胞膜の細胞質側表面を熱拡散運動しているということが、初めて示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)