Project/Area Number |
09878178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
岸 清 東邦大学, 医学部, 教授 (00014118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 久幸 東邦大学, 医学部, 講師 (00104539)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ニオイ分子 / ニオイの性質 / ニオイの強さ / フロンティア軌道理論 / 直鎖脂肪酸 / シクラメンアルデヒド |
Research Abstract |
ニオイの識別機構に関しては、ニオイ受容体の分子遺伝学的研究が急速に発展したのに対して、ニオイ分子そのものが持つ情報の性質に関する解明は進んでいない。我々は、1)6種類のの直鎖脂肪酸に対する単一ニオイ受容細胞の反応特性の生理学的実験結果(Sato et al.'94)および2)同一のニオイを持つ24種類のシクラメンアルデヒド分子群において分子構造の部分的変化がニオイを変化させるという経験的事実(Berends and Linde,'67)に注目し、これらのニオイ分子をフロンティア軌道理論(Fukui et al.,1952,1954)に基づいて解析した。解析には、CAche MOPACシステムのPM3を用いて、以下の計算項目を解析した。HOMO,LUMO,電子供与性フロンティア電子密度(electrophilic frontier electron density),電子受容性フロンティア電子密度(nucleophilic forontier electron density),HOMO and LUMO energy,minimized conformation energy,total energyなどであった。これらの値と各分子のニオイの性質・強度のデーターの間の関係について多変量解析を行った。その結果、ニオイ分子内の特定の位置にある原子上の電子供与性フロンティア電子密度(electrophilic frontier electorn density)がニオイ分子の主反応点と副反応点を形成し、それらの反応点の組合せとニオイ受容体のアミノ酸残基が弱い結合を行い、各分子のニオイの性質と強度を決定していることを推測した。また、各分子のニオイの性質・強度は、主・副反応点の電子供与性フロンティア電子密度およびminimized conformation energの値で決定・数式化されることを見出した。この結果は、International J.Quantum Chemistryに投稿し、印刷中である。その後、各種のニオイを持つ約200種類の分子群を解析した結果、同様な事実を見出した。現在、2編の論文を作成中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)