海馬長期増強発現におけるシナプス小胞からの伝達物質の開口放出
Project/Area Number |
09878183
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
川上 倫 北里大学, 医学部, 教授 (60177649)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 海馬 / 長期増強 / 開口放出 / シナプス / ビデオマイクロスコープ |
Research Abstract |
記憶・学習のモデルと考えられている海馬長期増強の発現責任要素がシナプス前終末からの伝達物質放出の増加である(シナプス前起源説)のかシナプス後細胞の受容反応の増大である(シナプス後起源説)のか未だ不明である。本研究では、ビデオマイクロスコープを用いて培養海馬神経細胞におけるシナプス小胞からの伝達物質開口放出頻度と長期増強発現との関連を調べることを最終目標とする。本年度の研究実績の概要は次の通りである。第一に、海馬神経細胞培養系を確立した。仔ラット脳から海馬CA1およびCA3野を切り出し、蛋白分解酵素処理後、細胞を単離し培養した。細胞は軸索を伸ばし他細胞に結合した。この結合は、顕微鏡下で形態的にも、電気生理学的実験で機能的にも、シナプスであることが判明した。第二に、海馬培養細胞軸索をビデオマイクロスコープで観察することにより、小胞の軸索輸送を調べ、サイクリックAMPによって調節を受けていることを明らかにし、国際誌に発表した。現在、シナプス部での小胞の開口放出を観察し、その頻度とシナプス後電位との関連を調べている。さらに、シナプス部に長期増強を誘発させ、長期増強発現経過と開口放出頻度の変化との関連を探究する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)