Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
(1) K-III(ウレタン-ジメチルシロキサン)製人工弁に関する構造分析 本年度は,Jellyfish弁の材料であるK-III(ウレタン-ジメチルシロキサン)に対する小角散乱実験の結果を,数値的に解析し,高分子構造および物性の解明をしようとした. 解析方法としては,マックウェルの粘弾性体モデルに基づく人工弁の簡易構造モデルとフラクタル次元解析,分子力学法による高分子の立体構造モデルの作成,半経験的量子力学にを用いた原子電荷,電気陰性度,電子密度等に基づく蛋白沈着性との関連を議論した.また,分子力学法の結果を利用して,仮想ポリウレタン膜を構成し,散乱理論から予測される予測値と比較した.これにより,慢性疲労に関しては,過重負荷の初期段階では,ポリウレタン膜の圧縮と伸展の比率で電子密度が決定される.しかし,十分な時間経過後には、膜の構成高分子の伸展が進み,単位体積中の電子密度が減少する.さらに、ポリウレタンの軟化材である,ジメチルシロキサン中のシリコンが,強度の正の原子電荷を持つために,この部分が蛋白沈着に重要な役割を果たすと考えられる.また,一般に行われている加速耐久試験では,生体内の人工弁の疲労を模擬できておらず,むしろ,200g程度の過重による慢性疲労実験の方が望ましいといえる. (2) 管中の弁近傍の流れの解析 昨年の研究では、管内に弁が存在する場合の流体の方程式をファジー関数を用いて解析した.しかし,解の安定性が不充分であるために圧力図に不自然な個所を生じた.今年度を,この点を解消するために,差分法を改善した.これにより,整合性のある解が得られた.
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