日本占領下(1895-1945)の中国教育に関する日中共同研究企画
Project/Area Number |
09891004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
渡部 宗助 国立教育研究所, 教育政策研究部, 室長 (40034665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
世良 正浩 明治学院大学, 文学部, 教授 (00163121)
佐藤 尚子 広島大学, 教育学部, 教授 (10215824)
蔭山 雅博 専修大学, 商学部, 教授 (50204350)
大塚 豊 広島大学, 大学教育研究センター, 教授 (00116550)
石川 啓二 山梨大学, 教育学部, 教授 (60134417)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 植民地教育史 / 「満洲国」教育史 / 蒙疆政権 / 奴化教育 / 同化教育 / 日中共同研究 |
Research Abstract |
1.本研究は、中国からの共同研究の申し入れに対して、日本側としてどう対応すべきかを検討するために企画した。中国側は、その研究課題を「日本侵華殖民教育史研究」(日本の対中国侵略・植民地教育史の研究)とするが、その対象時期、地域等のついては必ずしも厳密ではない。私たちは、日本の台湾領有から日本の敗戦時まで(1895〜1945)を対象に検討し、共同研究としては1930年代以降を中心とすることが相応しいと判断した。 2.対象地域として、中国以外の日本植民地・占領地をテーマに含めるかどうか、については、一気に多国間共同研究を組織するのは時期早尚であると判断した。 3.研究対象に対する以上のような日本側の意向を持って、研究代表者等が1997年8月北京で開催された「日本侵華殖民教育史国際学術」シンポジウムに参加した。参加国は中国と日本だけであり、中国側12本の報告から中国側の本研究課題(第9次5カ年計画「重点課題」)に対する関心の所在、方法意識、研究の到達点等を知ることができた。 4.その主な特徴は、(1)地域としては、中国東北部・「満洲国」を対象とした教育史研究が多いが、それ以外の日本占領地への関心も高まっていること(報告としては傀儡蒙疆政権下の教育があった)、(2)方法的には、唯物史観による政治経済学的教育史が主流であるが、思想史的アプローチや社会心理学的関心の萌芽もあること、(3)教育を学校教育に限定せず、社会教育を非常に重視していること、(4)教育(史)学固有の役割に対する関心は低いが、教育内容とその社会的機能及び反植民地教育等への関心が生まれていること、などである。両国間に概念・用語の理解において違いはあるが(例えば、奴化教育と同化教育など)、日中共同研究の共通基盤は広がっていると言える。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)