バベシア原虫感染に対する宿主防御免疫機構の解明と新規ワクチンの開発
Project/Area Number |
09F09338
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
西川 義文 (2010-2011) 国立大学法人帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授
玄 学南 (2009) Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine, 原虫病研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TERKAWI M.H. 国立大学法人帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 外国人特別研究員
TERKAWI M.H 国立大学法人帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | Babesia microti / 宿主防御免疫 / NK細胞 / マクロファージ / 組換えワクチン / BmAMA1 / 防御免疫 / cDNAライブラリー / イムノスクリーニング / Babesia rodhaini / 分泌抗原 / 交差反応抗原 |
Research Abstract |
本研究は、新興人獣共通感染症の原因原虫でもあるネズミバベシア原虫(バベシア原虫属の実験モデル原虫として知られる)に焦点を当て、宿主防御免疫機構の解明と新規組換えワクチン開発を目指して企画した。本年度に実施した研究内容と得られた研究成果は以下の通りである。 宿主防御免疫機構の解明:1)NK細胞の解析。BALB/cマウスにNK特異抗体(anti-asialo GMI抗体)を頻回投与したところ、NK細胞の特異的欠損が認められた。NK細胞欠損(処置群)と非欠損(非処置群)マウスにそれぞれネズミバベシア原虫(B.microti)を感染させたところ、感染初期においては処置群の方が非処置群と比べ感受性が高い結果が得られた。これらの結果より、NK細胞がネズミバベシア原虫感染において少なくとも感染初期においては宿主の防御免疫に関わっていることが示唆された。2)マクロファージ細胞の解析。BALB/cマウスにCondronate liposmeを投与したところ、体マクロファージ細胞の特異的欠損が認められた。マクロファージ欠損(処置群)と非欠損(非処置群)マウスにネズミバベシア原虫を感染させたところ、感染初期・中期・後期に渡り、処置群の方が非処置群と比べ感受性が顕著に高い結果が得られた。これらの結果より、マクロファージ細胞はネズミバベシア原虫感染において中心的な感染防御免疫担当細胞であることが強く示唆された。 ワクチン候補分子の探索:ネズミバベシア原虫と進化的に近縁な多くの原虫でワクチン候補の一つとして知られているApical Membrane Antigen1(AMA1)の同定とクローニングを試みた。他の近縁原虫で保存されている領域にプライマーを設計し、デジェネレートPCR法にて標的遺伝子の増幅を行ったところ、B.microti由来のAMA1遺伝子(BmAMA1)の同定に成功した。BmAMA1遺伝子を大腸菌で発現し組換えBmAMA1タンパク質を作出した。また、組み換えBmAMA1タンパク質をマウスに頻回免疫し、特異抗血清を作出した。この血清を用いて、虫体におけるBmAMA1タンパク質の同定に成功した。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)