新規な固体電解質型ガスセンサの開発とガス検出機構の解明
Project/Area Number |
09J00671
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic industrial materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永井 つかさ 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ガスセンサ / 固体電解質 / 二酸化炭素 / アンモニア / Al^<3+>イオン伝導体 / 希土類オキシ炭酸塩 / β-ガレート / 希土類オキシ硫酸塩 / 希土類硫酸アンモニウム塩 |
Research Abstract |
本研究では、実用的なセンサの構成材料となり得る新規物質(固体電解質および検出補助極)を理論及び実験の両面から、その基礎物性を決定する構造的因子を明らかにした上で実用的な固体電解質型センサの開発を目指した。 前年度までの研究結果から、極めて安定な化合物中にNH_4^+イオンを存在させることで耐水性に優れた検出補助極となることが明らかとなったことから、結晶構造中にアンモニウムイオンが安定に存在することで高い耐水性を示すNH_4^+-B-ガレート(NH_4^+-Ga_<11>O_<17>)を検出補助極として選択し、それを用いたセンサの高湿潤雰囲気におけるNH_3ガス検出特性を調べた。詳細な物性評価よりNH_4^+-B-ガレートが安定であることが明らかとなった230℃でセンサ作動を行ったところ、0.6~4.2vol%の水蒸気(0~30℃飽和水蒸気)が共存する条件において水蒸気の影響を受けずに長期間にわたりNH_3ガス濃度を可逆的かつ理論的に検知できる実用的なNH_3センサであることが明らかとなった。 さらに、NH_3ガスセンサと同様の素子構成を用いた低温作動型CO_2ガスセンサの開発を行った。前年度に行ったNH_3ガスセンサに関する研究より、化学的に安定な母体材料と低融点の塩との固溶体を用いることが低温でのガス検知に有効であることが明らかとなったことから、より低温でのCO_2ガス検知に適した材料として、結晶構造中に広い隙間を持つオキシ炭酸ネオジム(Nd_2O_2CO_3)に低融点の炭酸塩である0.52Li_2CO_3-0.48Na_2CO_3(融点:503℃)を導入した0.8Nd_2O_2CO_3-0.2(0.52Li_2CO_3-0.48Na_2CO_3)検出補助極を開発し、それを用いたセンサのCO_2ガス検出特性を調べた。その結果、これまでよりも低温の350℃でCO_2を長期間検知できることがわかった。 これら平成23年度の結果により、高い耐水性を有するNH_4^+-B-ガレートを検出補助極に用いることで高湿潤条件下においてもNH_3濃度を計測できるNH3センサを、また、結晶構造中に広い隙間を持つオキシNd_20_2CO_3に低融点の0.52Li_2CO_3-0.48Na_2CO\3を導入した0.8Nd_2O_2CO_3-0.2(0.52Li_2CO_3-0.48Na_2CO_3)を検出補助極に用いることで従来よりも低温の350℃でCO_2を計測できるセンサを開発することに成功した。
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Report
(3 results)
Research Products
(21 results)