Project/Area Number |
09J03102
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
上村 真生 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | PEG / ポリマーバイオマテリアル / ドラッグデリバリー / バイオナノ粒子 / ポリイオンコンプレックス / 蛍光バイオイメージング / 近赤外 / 高分子合成 / バイオイメージング / 希土類 |
Research Abstract |
本研究では、ポリエチレングリコール(PEG)の末端にポリ(4-ビニルベンジルフォスフォネート)のブロック構造を有するブロック共重合体(PEG-b-PVBP)をベースとして、in vivo環境で高い安定性を有するバイオナノ粒子を作製した。これまでに本研究者は、PEG-b-PVBPを用いて、希土類含有酸化イットリウムナノ粒子表面を修飾し、生きたマウスの近赤外光イメージングを行うことに成功してきた。そこで本研究者は、さらなる応用研究として、PEG-b-PVBPと抗癌剤(ドキソルビシン)を用いて、PEG-b-PVBPのドラッグデリバリーキャリアへの応用展開を行った。作製したコンプレックスは高い抗癌剤内包量を有すると同時に、高塩濃度下や血清タンパク質共存下といった条件においても極めて高い安定性を持つことが明らかとなった。さらに、細胞内エンドソームやリソソーム等と同等の酸性環境下においては、pH依存的な薬物リリースが促進されることもわかった。この特性を利用して、従来の低分子抗癌剤が効きにくい多剤耐性癌細胞に対する抗癌剤送達能を評価した。この結果、作製したコンプレックスはエンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれることで、多剤耐性癌細胞の薬物回避機構を回避できるため、多剤耐性癌細胞に対しても効果的な細胞毒性を示し、その増殖を抑制する効果があることが確認された。以上の結果から、作製したコンプレックスは高い抗癌剤内包量とpH依存的な薬物リリース挙動を示し、多剤耐性癌細胞を克服するための新たな抗癌剤デリバリーキャリアとしての利用が期待される。
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