Project/Area Number |
09J04232
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental pharmacy
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
宮山 貴光 昭和薬科大学, 薬学部, 特別研究員(PD) (20620397)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 銅 / メタロチオネイン / トランスポーター / 誘導結合プラズマ質量分析法 / スペシエーション / 元素イメージング / 高速液体クロマトグラフィー / RNA干渉法 |
Research Abstract |
近年、細胞内の銅濃度を制御するシャペロンやトランスポーターの存在が明らかとなり、個々の性質については解明されつつあるが、銅の制御に関わるタンパク質が細胞内でどのように協働しているかは明らかになっていない。本研究では、銅排泄に関わると想定されているCOMMD1と銅シャペロンであるCCSをRNA干渉法により抑制したときの細胞内の銅の挙動や銅関連遺伝子の応答を、高速液体クロマトグラフィー-誘導結合プラズマ質量分析法すなわちスペシエーション、分子細胞生物学的手法、そして、元素イメージングにより解析することにより、銅の制御に関わる各因子間のクロストーク機構を明らかにすることを目的とした。 銅排泄に関わるとされているCOMMD1を抑制すると、細胞内の銅含有量は有意に上昇し、増加した銅は細胞質に分布していて、銅の化学形態はメタロチオネインに結合した状態で存在していた。また、COMMD1の新規機能として、銅排泄トランスポーターAtp7bの細胞内局在や安定性に重要な役割を果たしていることが示された。 Ccsのノックダウンにより、細胞内の銅関連遺伝子は銅過剰の応答を示す。SOD1に銅を供給するCcsが抑制されることで細胞内の銅代謝系に銅が分布したと考えられた。しかし、Ccsの減少により細胞内銅代謝系の変動が起きているにも関わらず、SOD1の活性や発現量、銅結合量に大きな変化は見られなかった。これは、通常CcsはSOD1の活性化に必要な量より過剰に存在しており、銅制御系はSOD1の活性を優先的に保っている可能性があると示唆された。
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