乳酸菌による腸管バリア機能保護メカニズムの解明とそれを意図する機能性食品の創製
Project/Area Number |
09J04384
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Food science
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
宮内 栄治 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 乳酸菌 / テイコ酸 / Caco-2細胞 / Th17 / 共刺激分子 / CD40 / 腸管上皮 / バリア機能 / リポテイコ酸 / 腸管上皮細胞 / T細胞共刺激分子 / ビフィズス菌 |
Research Abstract |
乳酸菌の腸管バリア保護メカニズムとして、腸管上皮細胞(IEC)への直接的作用と、バリア機能低下誘導能を有する炎症性サイトカイン産生抑制について詳細な検討を行なった。これまでの研究により、乳酸菌テイコ酸のD-alanine残基量がバリア保護効果に関係することを明らかにした。そこで、D-alanine残基量およびバリア保護効果を高めることができる菌培養条件の検討を行なった。その結果、菌培養培地中にL-alanineを添加することにより、テイコ酸D-alanine残基量が増加した。また、本条件で培養した菌のバリア保護効果を、Caco-2細胞単層膜で検討した結果、L-alanine添加培地で培養した菌は、通常培地で培養した菌よりも高いバリア保護効果を示した。この結果から、乳発酵食品製造において、L-alanine添加により乳酸菌のバリア保護効果を高めることができることが示唆された。 これまでの研究により、炎症状態にあるIECがCD4+T細胞からのIL-17産生を誘導することを明らかにした。そのメカニズムを解析した結果、炎症IECはCD40を発現しており、CD40シグナルが活性化されることによりIL-6を高産生することが示された。そこで、炎症IECをCD40 agonist抗体で刺激し、その培養上清中でCD4+T細胞を培養した結果、IL-17産生が有意に誘導された。マウス腸管上皮Colon-26細胞を用いた実験により、乳酸菌は、IECのCD40発現をmRNAレベルおよびタンパクレベルの両方で抑制することが明らかとなった。これらの結果から、IEC上のCD40発現抑制を介して腸管Th17細胞を抑制するという、乳酸菌の新たな腸炎抑制、腸管バリア保護メカニズムが示された。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)