導電性高分子に結合するペプチドの同定・評価とその応用
Project/Area Number |
09J04887
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
江島 広貴 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特別研究員(DC2) (00724543)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2011
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | ナノバイオ / 導電性高分子 / ペプチド |
Research Abstract |
導電性高分子であるPPVに結合するペプチドをPPVの水溶化剤として応用した。通常PPVは水にはもちろんのことほとんどの有機溶媒にも不溶である。仮にPPVの水溶液が調製できれば、環境にも優しい有機溶媒フリーの製膜が可能になる。そこで、ペプチドとPPVを水中で混合し超音波処理した。遠心によって不溶成分は取り除き、上清の蛍光スペクトルから水中分散量を定量した。その結果、PPVの水中分散量はペプチドの濃度依存的に増加することがわかった。その際PPVの蛍光波長は短波長シフトし、水中において効率的に分散していることが示された。ペプチドの水中分散に重要なアミノ酸を同定した。さらに、分散体の構造を動的光散乱法、原子間力顕微鏡、透過型電子顕微鏡によって評価した。その結果直径約50ナノメートルの微粒子が生成していることを見出した。本手法を用いれば機能性ペプチドで保護された水中分散性の共役系高分子ナノ粒子をワンステップで簡単に調製することができる。得られた微粒子は蛍光性であるから、センシング能を備えたドラッグデリバリーのキャリアとしての応用が可能である。 またPPV結合性ペプチドに細胞接着性配列として知られるRGD配列を融合したペプチドを合成し、PPVフィルム表面を細胞接着性に改変することにも成功した。PPVフィルムは元来細胞非接着性であるが、ペプチドでコートすることによって細胞の接着量が増え、またその細胞はよく伸展した。このように本ペプチドを用いることによってPPVのバイオ分野への新たな応用展開が可能になった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(11 results)