Project/Area Number |
09J04898
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemistry related to living body
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
水澤 圭吾 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2011
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 蛋白質 / シグナルオフオン型検出 / 蛍光イメージング / 分子間会合 / 膜タンパク質 / 分子プローブ / 蛋白質リガンド / 蛍光オフオン型検出 / レシオ型検出 / 蛋白質検出 / 自己会合 / 蛍光オフオン型プローブ / 炭酸脱水酵素 |
Research Abstract |
特定の蛋白質を選択的に検出・イメージングすることは、蛋白質の動態解析や蛋白質に関わる疾病診断に繋がることから非常に重要である。中でも標的とする蛋白質のみに応答してシグナルを発するシグナルオフオン型分子プローブは、簡便性・高感度・高選択性を兼ね備えることから非常に有用な分子ツールである。しかし、そのような分子プローブの多くは酵素反応を用いたシグナルスイッチング原理に基づいているため、酵素能を有する蛋白質のみにしか適用できず、非酵素型蛋白質には適用することが極めて困難である。また、蛋白質活性の評価は可能であるが、細胞での蛋白質局在などの動態解析には不向きである。数ある検出モードの中でも蛍光に着目し、上述した問題点を克服する新たな蛍光スイッチング原理に基づく蛋白質検出法および分子プローブの開発を行った。一般的に蛍光色素は会合することによって消光することが知られている。そこで、親水性蛋白質リガンドに疎水性蛍光色素を連結した両親媒性分子の会合/解離を作動原理とした蛍光オフオン型蛋白質検出法の構築を行った。本手法は、標的蛋白質のリガンド認識結合を駆動力としていることから、選択性を有しているだけでなく、様々な蛋白質にも適用可能であり、かつ動態解析も可能にする。具体的に種々の蛋白質リガンドに疎水性蛍光色素であるBODIPYを連結した分子が、標的蛋白質非存在下ではプローブ会合によって消光し、標的蛋白質存在下では会合体が崩壊し蛍光回復を示したことから、本原理に基づく蛋白質の蛍光オフオン型蛋白質検出法の構築に成功した。さらに会合性モジュールをプローブ構造内(蛍光色素部位近傍)に導入することによって、フルオレセインを始めとする親水性蛍光色素をも本手法への適用を可能にし色素拡張に成功した。また、本手法による細胞膜表層タンパク質の選択的蛍光オフオンイメージングも達成した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
試験管内における手法の構築から、細胞レベルと個体レベルへの応用へと展開していく予定であったが、試験管内で構築した手法を改変しなければ細胞レベルでの応用が困難であり、新規性の高い手法を更に改変するために多くの検討実験を行わなければならなく、その検討結果から改変手法の開発を行ったため計画よりやや遅れてしまう結果となった。
|
Strategy for Future Research Activity |
細胞表層の蛋白質イメージングを達成できたことから、細胞内部または個体内での蛋白質イメージングへと展開していく。プローブの細胞内移行性や細胞内や個体内でのプローブの安定性を評価することが課題であり、そのためには様々なプローブの分子構造を振ることが必須である。また、個体内で行うためにはプローブの組織への非特異的吸着やプローブへの近赤外蛍光色素の適用なども検討すべき課題である。
|