Project/Area Number |
09J05830
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General medical chemistry
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神家 有斗 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2011
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | TGF-βシグナル / iPS細胞 / 間葉-上皮移行 / 低分子化合物 / TGF-β / リプログラミング / YAP / Yap / Activin / ES細胞 |
Research Abstract |
TGF-β/ActivinシグナルとHippoシグナルはそれぞれの下流の転写共役因子であるSmadファミリーとTEADファミリーが相互作用することによりシグナルのクロストークが見られる。特に、このシグナルクロストークはES細胞の未分化性の維持や人工多能性幹(iPS)細胞樹立において重要な役割を担っている。そこで私は低分子化合物によるTGF-βシグナルの抑制が人工多能性幹(iPS)細胞の樹立において果たす役割をリプログラミング初期過程に誘導される間葉-上皮移行(MET)に着目した解析を試み、以下の結果を得た。 1.分化した細胞のiPS細胞へのリプログラミングを誘導するOct4、Sox2、Klf4、c-Mycの4因子を線維芽細胞(MEF)にレトロウイルスにより導入すると、リプログラミングの初期で間葉-上皮移行(MET)に特徴的なマーカー遺伝子の発現変動が示された。 2.線維芽細胞のMETにはKlf4が最も重要な役割を担うが、Oct4やSox2もKlf4と協調的に働いて一部の上皮細胞マーカーの発現上昇に寄与することが示された。 3.上皮系マーカーの一つであるClaudin11のMEFにおける発現上昇を指標に、シグナル伝達経路を修飾する低分子化合物の中から探索することを試みた結果、TGF-βI型受容体の阻害剤であるE-616452がclaudin11の発現を強く上昇させることが示された。しかし、Klf4を導入した時と比べて他のMET関連遺伝子の発現変動は限定的であった。 4.E-616452がOct4、Sox2、c-Mycの3因子導入によるiPS細胞誘導効率に影響を与えるかについてNanog-GFPノックインマウス由来のMEFを用いて検討した結果、E-616452処理を行った場合のみでGFP陽性のiPS細胞様のコロニーが形成されることが示された。GFP陽性コロニーの形成効率は3因子導入後翌日からE-616452を加える方が導入後7日目以降から加えるよりも高いことが示された。
|