地理と歴史の文脈を考慮したソーシャル・キャピタル論の構築
Project/Area Number |
09J06500
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Human geography
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
埴淵 知哉 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2011
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 社会関係資本 / 健康 / 社縁 / 地理情報システム / 近隣 / ライフヒストリー / 疫学調査 |
Research Abstract |
本年度は、これまでに収集した調査データや習得した分析手法などを用いて、研究成果の取りまとめと公表を進めることを目的とした。まず、知多半島を対象として進めてきた実証研究としては、社会関係資本の地理的な規定要因を分析した内容を国際医学地理学会(International Medical Geography Symposium)において報告し、原著論文をHealth&Place誌に投稿・掲載された。同論文では地理情報システム(GIS)を援用して、各種の近隣環境(歩きやすさ、開発時期、都市化度など)と社会関係資本の豊かさの関連性を明らかにしている。そして、これまでに進めてきた社会関係資本に関する理論・実証研究の成果を取りまとめる形で、地理と歴史の文脈を考慮した社会関係資本論に関する書籍の執筆を進めた。また、社会関係資本の重要なアウトカムであり、近隣環境研究でも注目されている身体活動や食・肥満の問題を合わせて検討し、日本社会においても近隣環境が健康と関連する因子であることを示した。これらの研究内容は、それぞれ公衆衛生学・医学地理学の国際誌に投稿し掲載済みである。そして、以上の研究を統合するかたちで、社会関係資本論を中心としつつ近隣の社会・建造環境と健康に関する研究を本格化させ、さらにそれを日本社会の地理的・歴史的な文脈に位置付けることの重要性を指摘した。このような近隣環境研究の枠組みと方向性については、地理学内外の学会やセミナー等において継続的に発表し、また入門的書籍においても概論として整理した内容を執筆した。また本年度は、第二の課題として、縦断データや大都市圏のデータの利用可能性を探ることを挙げていたが、このうち後者については大阪府を対象とした健康調査データの分析をおこない、近隣の社会・建造環境と身体活動の関連性に関する分析結果を学会で報告した。
|
Report
(3 results)
Research Products
(39 results)