Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本年度は、これまでに収集した調査データや習得した分析手法などを用いて、研究成果の取りまとめと公表を進めることを目的とした。まず、知多半島を対象として進めてきた実証研究としては、社会関係資本の地理的な規定要因を分析した内容を国際医学地理学会(International Medical Geography Symposium)において報告し、原著論文をHealth&Place誌に投稿・掲載された。同論文では地理情報システム(GIS)を援用して、各種の近隣環境(歩きやすさ、開発時期、都市化度など)と社会関係資本の豊かさの関連性を明らかにしている。そして、これまでに進めてきた社会関係資本に関する理論・実証研究の成果を取りまとめる形で、地理と歴史の文脈を考慮した社会関係資本論に関する書籍の執筆を進めた。また、社会関係資本の重要なアウトカムであり、近隣環境研究でも注目されている身体活動や食・肥満の問題を合わせて検討し、日本社会においても近隣環境が健康と関連する因子であることを示した。これらの研究内容は、それぞれ公衆衛生学・医学地理学の国際誌に投稿し掲載済みである。そして、以上の研究を統合するかたちで、社会関係資本論を中心としつつ近隣の社会・建造環境と健康に関する研究を本格化させ、さらにそれを日本社会の地理的・歴史的な文脈に位置付けることの重要性を指摘した。このような近隣環境研究の枠組みと方向性については、地理学内外の学会やセミナー等において継続的に発表し、また入門的書籍においても概論として整理した内容を執筆した。また本年度は、第二の課題として、縦断データや大都市圏のデータの利用可能性を探ることを挙げていたが、このうち後者については大阪府を対象とした健康調査データの分析をおこない、近隣の社会・建造環境と身体活動の関連性に関する分析結果を学会で報告した。
All 2012 2011 2010 2009
All Journal Article (15 results) (of which Peer Reviewed: 9 results) Presentation (24 results)
Health & Place
Volume: 18 Issue: 2 Pages: 229-239
10.1016/j.healthplace.2011.09.015
日本版総合的社会調査共同研究拠点研究論文集
Volume: 12 Pages: 1-10
110009432883
International Journal of Health Geographies
Volume: 10 Issue: 1 Pages: 43-43
10.1186/1476-072x-10-43
BMC Public Health
Volume: 11 Issue: 1
10.1186/1471-2458-11-657
GIS-理論と応用
Volume: 19 Pages: 71-81
10030185112
E-Journal GEO
Volume: 5(2) Pages: 154-170
130000401278
日本版General Social Surveys研究論文集
Volume: 11 Pages: 181-192
構造構成主義研究
Volume: 5 Pages: 58-77
行動計量学
Volume: 37(1) Pages: 53-67
European Journal of Public Health
Volume: (doi:10.1093/eurpub/ckq174)
地理情報システム学会講演論文集
Volume: 19(CD-ROM)
130004596692
TOYONAKAビジョン22 13
Pages: 38-43
日本版General Social Surveys研究論文集 10
Pages: 99-110
110007708073
Pages: 87-98
110007708072
行動計量学 (未定,印刷中)
10030686445