LHC物理を中心とした標準模型を超えた物理の理論的研究
Project/Area Number |
09J06647
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 栄太 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 超対称性標準模型 / LHC現象論 / 宇宙線 / 暗黒物質 / 超対称標準模型 |
Research Abstract |
超対称性標準模型は素粒子の標準模型を超える物理として最も有力な候補であるが,その中でゲージ伝達型模型はFCNC問題の解決やグラビティーノ問題の解決を与えるものとして特に興味深い模型である. 昨年度に行われた研究において,私は,上に述べたゲージ伝達型模型のLHCにおける発見の可能性について調べた.今年度は,この研究で得た経験を踏まえて,LHCでゲージ伝達型模型が発見された後にどの様に検証出来るか,という問題に取り組んだ. ゲージ伝達型模型でグラビティーノが非常に軽い模型では,他のSUSY粒子からグラビティーノへの崩壊がほとんど瞬間的に起こるという特徴の他に,ほとんどの崩壊の途中でいったんグラビティーノの次に軽いSUSY粒子(NLSP)に崩壊してからグラビティーノへ崩壊する,という特徴がある.多くのゲージ伝達型模型では,stau又はbino-like neutralinoがNLSPとなり,それぞれの場合においてレプトンやタウ又は光子が放出されるというシグナルが期待される.SUSYイベントにおいてほとんど必ずこれらの粒子が放出されることは,このモデルの特徴であり,ゲージ伝達型模型の検証の一つの方法を与えると考えられる.このことを確認するために具体的には,ゲージ伝達型模型と重力伝達型模型について調べ,これらの模型がLHCでの発見の後早い段階でいかに区別出来るかという問題を調べた.この結果,これらの二つの模型が発見の後の早い段階において可能であることを示した.また重力伝達型模型において暗黒物質を考えたときに興味深い二つの可能性(Focus pointとcoannihilation region)にあたる模型をいかにして区別出来るかという問題についても研究した.この研究は実際に実験結果が出た後だけでなく,実験結果の解析の準備段階においても重要な意味を持つものであると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当年度における研究は,おおむね計画通りに進めることが出来たため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き研究を推進していきたいと考えている.特に重要な実験結果を与えるLHC実験も順調に進行していることにより,近い将来に理論的研究結果に対する,実験的検証が可能になると思われる.
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)